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記事2003年9月13日 1903号 (1面)
日本私立学校振興・共済事業団の私学経営相談センター(佐野清克センター長)は、このほど「平成十五年度私立大学・私立短期大学入学志願動向(速報)」を公表した。 調査結果によると、四年制大学への移行等で短大では、入学定員、志願者数、受験者数、合格者数、入学者数のいずれもが前年度より規模を縮小していたが、志願倍率(入学定員に対する志願者の割合)、歩留まり率(合格者に対する入学者の割合)、入学定員充足率(入学定員に対する入学者の割合)は十三年度を境に(歩留まり率は八年度から)上昇を続けており、志願者の減少も緩やかな状況となっている。志願倍率は前年度の一・六八倍から一・七五倍に微増している。
短期大学の志願者数 福祉、理工、保育等の分野で増加
特に福祉、理工、英文、保育・幼児教育、人間生活の分野では志願者の増加が見られた。短大の入学定員充足率は二年度から低落傾向を続けていたが、十三年度あたりから志願者の減少にブレーキがかかりだしたようだ。志願倍率が微増したことについて同センターでは入学定員の減少が志願者の減少より大きかったからとみている。またほぼ同時期の十二年度を境に推薦で入学する学生の割合が減少を始めているのも特徴だ。 一方、大学では新しい学部等が作られているものの、入学定員は前年度とほぼ同数に抑えられている。その中で志願者は前年度と比べ約八万七千人(二・八%)も増えていた。志願者、受験者が増えている割に合格者はここ数年減少を続けており、堅実な経営といえそうだ。そのため入学定員充足率は前年度の一一三・八八%から一一二・四七%へと微減したが、依然、高水準を保っている。 この調査報告書は生徒募集活動や学校法人の財務運営に役立つよう、同事業団が実施する「学校法人基礎調査」から学生数を速報値として集計し、入学定員充足率等の分析結果をまとめたもの。調査は通信教育部あるいは大学院のみを設置する学校、募集停止の学校を除く大学五百二十一校、短大四百十五校が対象。 十五年度の大学の入学定員は、四十二万三千七百五十七人、志願者は三百十六万千七百八十一人、受験者は三百三万四千八百四十八人、合格者は九十三万二千二十九人、入学者は四十七万六千五百八十二人。また短大の入学定員は十万八千百三十九人、志願者は十八万九千三百九十九人、受験者は十八万四千百八十人、合格者は十二万八千三百八十九人、入学者は十万四千八百七十三人。 |
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