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記事2003年8月3日 1900号 (2面) 
第三者評価は重要
杉田日短協事務局長、評価基準中心に講演
関短協事務局長研修会 

大野会長

  関東私立短期大学協会(大野誠会長=国際学院埼玉短期大学理事長・学長)は七月二十二、二十三の両日、宇都宮市の宇都宮東武ホテルグランデで平成十五年度事務局長等研修会を開いた。講演会では、日本私立短期大学協会事務局長・短期大学基準協会事務局長の杉田均氏が第三者評価について話した。続いて開いたグループ別情報交換でも第三者評価が高い関心を集めていた。

 初日は、杉田氏が「第三者評価の短期大学評価基準及び評価方法について」を主題に講演。「診断的評価」について「ABCとランクを付けるようなシステムにはしたくない。記述式での評価」と述べた。
 このほか、特徴である「対話分析」は「カウンセリング的な考え方。ある評価を実施して次の評価までの経過をたどり、どれだけ改善したか、その視点を重視する。過去のデータをもとに、今はどうなっているか調べるなど、過去へさかのぼることも必要かもしれない」とした。
 一方、問題として「四百数十校を七年間で評価しなければいけない。年間六十校以上にもなり、追跡評価までできるのかと、議論になっている」と述べた。
 進研アド『ビトウィーン』編集長の足立寛氏は「大学を取り巻く環境変化の中でこれからの職員に求められること」をテーマに、学生募集や進路指導、短大の存在価値などについて述べた。足立氏は学生募集の対策として「通学圏である地元からどれだけ集められるかがポイント。出願者からターゲット地域や高校を絞り、重点的に訪問する。進路指導の担当教諭にも会うなど、戦略的な回り方が必要」とした。
 このほか、退学した学生が卒業高校や地元での“口コミ”源となることから「翌年からの募集に影響する。入学後のきめ細かい支援で、学生を逃さないことが必要。満足度を改めてリサーチしてほしい」とした。
 グループ別情報交換では三班に分かれ、学生への支援や就職問題などについて、参加校の現状を話し合った。
 教育成果について話あったグループでは、授業の受け方からノートのとり方、図書館の利用方法まで半年かけて指導するアメリカの初年度教育の例が紹介され、各校が「二泊三日のフレッシュマンキャンプで履修指導をしている」「学生同士で手助けする、チューター制度を九月から始める」「二年生がリーダーとなって、新入生のオリエンテーションを行う。友だちづくりや、学校への愛着心の育成にも役立っている」など取り組みを話した。

第三者評価の評価基準等について講演する
杉田均・日短協事務局長

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