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記事2003年8月13日 1901号 (2面) 
ITを活用した教育 
建築学初の研究集会 実践と展望
私情協開催
  私立大学情報教育協会建築学教育IT活用研究委員会(若井正一委員長=日本大学工学部建築学科教授)は七月十二日、東京千代田区の日本大学理工学部駿河台キャンパスで平成十五年度建築学教育情報技術活用研究集会を開いた。
 建築学を主題にした集会は初めて。IT導入の事例紹介や特別講演などを行った。
 同協会に加盟する私立大学のほか、国公立大学からも建築学に関係する教職員が参加し、合わせて約五十人出席した。「ITを活用した教育の新しい動き建築教育の実践と展望」をテーマに、各校の現状などを発表して理解を深めた。
 若井委員長は「それぞれの大学の建築学科では、いろいろな動きがあり分野は幅広い。今回の集会ではITを活用することにより、建築学分野での教育内容をどこまで多様かつ豊富なものとできるか、皆さまとともに考えたい」とあいさつ。特別講演では、京都府・スタンフォード日本センター研究部門所長で米国・MITメディアラボ客員教授の、中村伊知哉氏が「ITは教育の未来を変えるか」をテーマに話した。中村氏は学部が一般教養を担い、大学院が医学や法学などプロフェッショナルを育成する米国の事例を紹介。教養とプロフェッショナルの両方の教育が求められる日本の大学との違いを指摘した。ほかに「これまでは終身雇用を前提に企業が社員を教育したが、これからは大学で即戦力を育てるシステムが求められるだろう」と話した。
 同協会加盟校でつくる学系別教育IT活用研究委員会には、文学や経済学、物理学など学問分野ごとに十八の委員会があり、この中からいくつかの委員会が例年、研究集会を開いている。本年度は、ほかに医学などの委員会が研究集会を予定している。
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