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記事2003年7月23日 1899号 (2面) 
短期大学図書館の現状と将来シンポジウム
日短協研修会
重要な情報拠点 再確認を
機械化、高度化で意見交換
  日本私立短期大学協会(川並弘昭会長=聖徳大学短期大学部理事長・学長)は七月十、十一の両日、平成十五年度私立短期大学図書館情報担当者研修会を京都市の京都ガーデンパレスで開いた。三十五回目を迎えて、初めてのシンポジウムも行い、教学の中心で、情報拠点である短大図書館の重要性を再確認した。「短期大学図書館の現状と将来」を主題に九十五校、百十一人が参加し、分科会などで意見を交換した。

 近年、図書館業務の機械化やインターネットの利用、高度な情報提供などが進んでいることから、運営委員会は「図書館研究委員会」から「図書館情報研究委員会」に改称。あわせて、同研修会も「私立短期大学図書館担当者研修会」から変更した。このほか、初めてシンポジウムを企画し、社会や学校全体の視点から、短大図書館の課題や現状を考えた。
 シンポジウムでは、戸板女子短期大学理事長の小野一成氏や大阪青山短期大学理事長・学長の塩川利員氏、大阪府立女性総合センター情報コーディネーターの木下みゆき氏が、意見を発表した。
 小野氏は▽利用時間の延長に伴う安全性の確保▽親切なレファレンスの充実▽図書館業務の自動化の促進などを提案。塩川委員長が「短大は地域と密着している存在であり、図書館も生涯学習を視野に入れるべきだ。地域の人が利用しやすいよう、将来は土日の開館も必要」とした。木下氏は「図書館の活用方法を知らない学生がいる。司書の専門性を発揮して、ガイダンスや検索から一歩進んだ利用教育をしてほしい」と求めた。ほかに、教学の中心である短大図書館の重要性を積極的にアピールすることや、館員の専門性を向上するなどの意見があった。このほか、日本私立短期大学協会常任理事・事務局長の杉田均氏や国立国会図書館関西館事業部電子図書館課長の田屋裕之氏の講演会などもあった。
 「利用の保障とアウトソーシング」や「資料の組織化と短大図書館ネットワーク」「短大の自己評価と図書館のあり方」をテーマにした分科会では、外部委託や情報提供について事例の発表などを行い、理解を深めた。

初めて開いたシンポジウム

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