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記事2003年6月23日 1893号 (1面) 
私大振興協が総会 寄付金の非課税 税制改正等を要望
国立大とのイコール・フッティング
  日本私立大学振興協会(北元喜朗会長=北陸大学理事長)は六月十八日、東京・市ヶ谷の私学会館で春季総会を開催、私大振興を図るため他の私大団体と足並みをそろえ、私立大学に係る補助金ならびに税制の充実に関し、私立大学の役割および公的資金の配分が国の政策として明確に位置づけられるよう働き掛けること、学校法人に対する寄付金の非課税化へ向けて積極的に税制改正を要望することなどを柱とする平成十五年度事業計画を決めた。
 これについて、五月二十七日に開催された日本私立大学団体連合会総会において決定した、(1)平成十六年度私立大学関係政府予算に関する要望(2)平成十六年度私学関係税制改正に関する要望について事務局から説明があった。(1)については、わが国の人的および知的財産の拡充および、国際競争力のある大学としてさらなる活性化を図るためには、私立大学と国立大学との競争条件のイコール・フッティングの早期実現が喫(きっ)緊(きん)の課題であるとし、私立大学等経常費補助金をはじめとする予算の大幅増額を要望、(2)については特に、学校法人に対する寄付促進のための措置拡大として、企業等からの寄付金にかかる損金算入限度額の撤廃、個人からの寄付金にかかる所得控除限度額の拡大等を要望していく。
 本年度は、昨年に引き続き、日本私立大学団体連合会の会則に基づく事業の展開に参画し、私大全体あるいは私学として、より一層の私立大学の振興充実を図っていくことを確認、会員校相互の提携協力によりそれぞれの向上発展を図るために必要な情報・資料などの提供交換ならびに意見交換などを行い、外部講師を招いての研修、相互研修なども実施する。
 このほか、中央教育審議会の審議動向、全私学連合がまとめた「総合規制改革会議における議論に対する意見」、日本私立大学団体連合会として日経連および国へ提出した「就職・採用活動の早期化の是正を求めて」とする要望書について事務局から報告があった。
 総会に先立ち、喜多村和之・私学高等教育研究所主幹の「新しい認証評価制度と私大評価システム」と題する講演があり、「評価は、大学自身が活性化し積極的に質の向上を図るためにあり、大学にとってプラスとなるものでなければならない。自己点検評価に基づき第三者が定性的に評価、互いに議論することが重要で、そのために第三者評価機関として新たな設立が必要」と述べた。

総会であいさつする北元会長

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