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記事2003年6月13日 1892号 (2面) 
私学経営研修会 転換期の経営テーマに
パネル討議などで私学のあり方研究
  私立中学・高校の理事長や校長ら約百人が参加しての私学経営研修会が六月四日から三日間、富山市内のホテル等で開催された。研修会は財団法人私学研修福祉会が主催、富山県、富山県私立高等学校協会、日本私立中学高等学校連合会等が後援、財団法人日本私学教育研究所が協力したもの。

 研修会では、「伝統と改革III――転換期の私学経営を考える」をテーマに、パネルディスカッションや私学教育を巡る情勢報告、講演などを通してこれからの私学経営を検討したが、このうちパネル討議では、各学校が自己評価に自発的に取り組み、結果を社会に積極的に公開する努力や学校の様々な情報を広く各方面にアピールしていく重要性、同化型の教育から各人が生きがいを持つ調和型の教育への転換、生徒に目標を見えやすく持ちやすくすることの大切さなどが強調された。
 また教育界は現在、小泉内閣の構造改革の大波に揺られ先行き不安感が募っているが、今後重視される、生きがいを共有する中で人を引っ張っていくという考え方は私学の考えに通じるもので、個人へのサポート、民間活力の活用という面でもこれからは私学の時代で、教育の世界を私学が引っ張っていくとの自信を持ってほしいといった意見も聞かれた。
 この日パネリストとなったのは、河田稔・北日本新聞社論説委員長、小沢伊弘・株式会社アイバック社長、深澤良彰・早稲田大学教務部長で、コーディネーターは小林和夫・中村中学高校長。
 この中で河田氏は、地域、家庭の理解を得るため情報の活用、透明性の重視を、また学校間格差が広がる中でいろんな尺度で学校を評価する時代に入りつつあり、様々な情報をいろいろな所へアピールするよう促した。小沢氏は教育の中身が見えるようにすることと、学校の良さを論理的に説明できるようにしておくことの大切さを強調、私学に対しては、勉強をし続けることの大切さ、勉強の楽しさを生徒に教えてほしいと要請した。
 深澤氏は評価に対する積極的な姿勢の重要性を強調するとともに、学力、日本語教育、レポート(卒論)作り、元気で明るいことを私学に期待した。
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