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記事2003年4月23日 1887号 (2面) 
私立大学教員倫理綱領 私大連盟まとめる
職業の倫理の徹底図る
学生の学習支援が第一の責務
  日本私立大学連盟(安西祐一郎会長=慶應義塾塾長)はこのほど、「私立大学教員倫理綱領」をまとめた。
 日本の高等教育における私立大学の役割・重要性が増すなか、その経営と教育研究の公的責任はますます重くなりつつあるという認識に立ち、連盟の教員倫理委員会では、私立大学教員の職業倫理を鮮明にし、それぞれの私立大学にふさわしい「教員綱領」の作成を期待、その指針となるべくまとめたもの。

 綱領では「大学教員の職業倫理の基盤は、基本的人権の尊重と知的誠実性を貫徹する」ことにあり、私立大学の教員においては、「自律的意志をもってこの基盤に立ち、(中略)所属する大学の建学の理念と教育方針に基づき、学生の学習支援を第一の責務とすることを明確に認識する必要」があると説明、各論として(1)所属大学に対する倫理(2)学生に対する倫理(3)同僚に対する倫理(4)研究者としての倫理(5)社会に対する倫理、について述べられている。
 各論の基本指針では、私立大学の教員は(1)所属大学の理念を尊重し、その目的の達成に貢献する。(2)学生の信頼に応え、知的営みの先達として、学生の学習する権利を擁護するとともに、所属大学が定めるカリキュラムに従った教育活動をする。(3)同僚教員の学問的立場を尊重するとともに、学問的批判に対しては誠実に応答する。同僚職員の固有の職務を理解し、協力して所属大学の向上に努める。(4)大学教員に保障されている「学問の自由」が、責任を伴うものであることを自覚し、知識の探求を通じて社会に貢献する。(5)自己の専門分野の知識を生かし、公共の福祉と文化の向上に寄与する、としている。

 綱領は加盟大学へ配付されるほか、購読希望者には一部九十円(送料別)で実費頒布される。

◇問い合わせ・申し込み先 社団法人日本私立大学連盟 教学支援課
電話 03(3262)3603 FAX03(3262)3604 Eメールkyogaku@shidairen.or.jp
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