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記事2003年4月23日 1887号 (7面)
採点結果を生徒にもリアルタイム表示
学力向上、特色ある学校づくりで有効
IT(情報技術)を活用した学習支援活動を展開しているNTT―EIは同社の提供する「WEBで宿題」に新機能を追加し、教育現場への対応力の強化を図っている。今回加わった新機能は(1)教員だけに表示していた提出期限前のウェブ問題採点結果を設定により生徒にもリアルタイムで表示(2)クラスごとに一斉提示だった宿題を生徒個々人に提示(3)宿題データベースのキー検索、並べ替え機能の追加等、十の機能。「WEBで宿題」の特徴は次の通り。
授業と家庭学習の効果的な連携による学力向上 ウェブで提出された宿題をコンピュータが即座に自動採点・集計するため、授業開始前に宿題の提出状況、正答率をチェックし、結果を即、授業に反映できる。
家庭学習時間の確保・学習意欲喚起 子供の学習状況・宿題内容や、学校行事、教員からのメールを仕事の忙しい保護者も都合のよい時間に把握することができるため、親から子供への共感を伴った言葉かけが可能になり、家庭と連携した教育により、家庭学習時間の確保や学習意欲喚起の取り組みが可能になる。
新機能が追加された「WEBで宿題」の効果的活用方法は次の通り。
授業理解度の着実な向上 コンピュータルームにおける授業の中盤で、それまでの授業内容について、三問程度の問題を出し「WEBで宿題」を通じて生徒に五分程度で解答を求める。提出と同時に採点と平均点が出されるため、教員はその結果をみて、後半の授業に反映できる。教員は生徒の理解度を把握しながら授業を進めていけるようになる。またその状況を保護者も把握できる。
補習充実・不登校サポートの対応 従来、クラスで一斉に提示していた宿題を個別にも提示できるようになり、授業理解度の低い生徒の個別補習や不登校生徒のサポートが教員の稼働を抑えながら実現できる。
全家庭にパソコンがなくても利用可能 生徒側のリアルタイム採点結果表示機能により、自学自習利用が可能となり、各学校に用意されているコンピュータ教室の有効活用が可能となるとともに、必ずしも全家庭にインターネット環境が整っていなくても、効果的なIT学習の取り組みが可能となる。
教員の稼働削減と情報共有 教員が手間をかけずに作成できるウェブ問題は、教員間で繰り返し活用できるデータベースとなり、検索や並び替えが可能となる。学力低下問題、家庭での学習時間減少、不登校生徒の増加傾向、生徒学習意欲の喚起等、現在、日本の教育界が即効性のある対策が見いだせないなか「WEBで宿題」はこれらの諸問題に対する一定の解決手法として期待できる。生徒募集のためのIT化対応・特色ある学校づくりにも有効で、私学関係者の注目を集めそうだ。
◇問い合わせ先=NTT-EI 電話03(5114)8800 |
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