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記事2003年3月3日 1882号 (9面) 
新校長インタビュー (73) ―― 共立女子高等学校
校長 小目 昭一氏
SKY-Jプロジェクトで教育展開
「誠実、勤勉、友愛」教訓に


  共立女子高等学校(小目昭一校長、東京都千代田区)は平成十四年度から「SKY―Jプロジェクト」に取り掛かり、現在プロジェクトに向かって教育を展開している。
 百十六年の伝統を誇る共立女子学園は「女性の自立と独立」を掲げてきた。「本校の『誠実・勤勉・友愛』の校訓の下に、個々の教育プログラムをあらためて体系化、組み直しをすることで、より一層本校の教育理念や教育目標を明確にしていく」(小目校長)というのが、このプロジェクトの趣旨だ。
 生徒の個性を、S(=誠実)、K(=勤勉)、Y(=友愛)という三点の観点からとらえ、三角錐の中心からSに向かうベクトルは内面的な価値を示し、同様にKに向かうベクトルは実践的な価値を示し、同じくYに向かうベクトルは人間関係的な価値を示す。そして、中心から頂点Jに向かうベクトルは自立を表している。
 生徒の個性を伸ばしていくことは、この三角錐の底面をできるだけ大きくしていくことととらえる。底面を大きくするために、(1)SK=「学びの共同体」(2)KY=「個と共生」(3)YK=「心の耕作」の三つのプログラムを考え、(1)ではテーマ研究、表現学習などの活動と夏季講座の行事、(2)では部活動、生徒会活動などの活動と修学旅行、体育祭、共立祭などの行事、(3)では読書、作文の活動と芸術鑑賞講座や礼法講座の行事が進められている。
 また、自立に向けたプログラムとして、(1)SJ=「自己発見」(2)KJ=「自己実現」(3)YJ=「奉仕と友愛」の三つを考え、それぞれで活動と行事が進められている。
 学年単位では、一学年が「自分を見つめ、将来を考える」、二学年が「目標を定め、自己を啓発する」、三学年が「志望校を決め、自己を実現する」、このような方針を定め、柔軟な進学体制を取っている。
 カリキュラムでは、併設の中学は高校の授業内容を一部先取りし、複数教科は習熟度別授業を実施している。また、同校では三十数年前から二期制・学校週六日制を敷き、授業時間を多く確保する工夫を行っている。
 「生徒が主役の学校を目指し、この学校に進学してよかった、と言ってもらえる学校にしたいです」と小目校長。SKY―Jプロジェクトにかける期待は大きい。
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