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記事2003年3月13日 1883号 (7面) 
新校長インタビュー (74) ―― 共立女子第二中学校・高等学校
校長 三栗谷 隆 氏
女性の自主性育てる
隔週5日制導入し土曜は検定や受験講座


  共立女子第二中学校・高等学校(三栗谷隆校長、東京都八王子市)は、月夜峰と呼ばれる緑豊かな丘陵に位置し、約二十二万平方メートルの広大な校地には二つの体育館をはじめ、グラウンド、大講堂、図書館、天文ドームなどの施設が整っている。
 共立女子学園は女性の自主性と社会的自立の育成を目的に、「誠実、勤勉、友愛」を校訓に掲げ、明治から今日まで女性の社会的地位の向上に大きく貢献している。
 三栗谷校長は「女子校の場合は当然のことながら、何でも女子がやらねばなりません。こういう雰囲気の中でこそ、女子の自主性は芽生え、育つのです」と、女子校の存在意義を示す。
 同校では、難関大学に入れることだけを目標とするのではなく、クラブ活動や部活動などに積極的に取り組み、中学・高校時代を悔いのない学校生活を送ることができるような指導方針を取っている。
 公立の完全五日制に伴う対応策として、どこまでこの流れに沿うことができるか、授業時間を減らさず、学力を落とさず、いかに興味と関心に応えることができるかという条件で、平成十四年度から隔週五日制を導入し、今後の是非を検討している。授業がない土曜日には各種検定や受験対応の講座が考えられている。
 中学では基礎学力の定着を最大のテーマに、家庭での学習習慣の確立と、知的好奇心を育てることを何よりも大切に考え、指導している。高校一年では全員の進路に共通して必要な基礎教科を履修し、二年からコース制カリキュラムが始まり、希望に応じて理系と文系に分かれる。三年ではさらにこれに文理コースも加わる。
 また、全生徒が行っている毎朝十分間の「朝読書」や、効果的な学習計画が立てられるようにとシラバスを中学・高校それぞれ、毎年四月に全生徒に配布しているのも特徴だ。
 三栗谷校長は「日本は宗教を例に取れば、さまざまな宗教が理解できる、世界でも貴重な存在だと思います。そういう点から考えると、世界で重要な存在として活躍できる人材を育てたい」と抱負を語る。そのためには、「やはり生徒が人間的に成長することが重要で、いい教育をしなければならない」と強調する。
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