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記事2003年2月13日 1880号 (7面) 
新校長インタビュー (72) ―― 戸板中学校・戸板女子高等学校
校長 駒田 貞夫 氏
“生徒に夢、先生に喜び”
「校力」旺盛な学校を重視


  戸板中学校・戸板女子高等学校(東京都世田谷区)の駒田貞夫校長は、昨年四月校長に就任し、「ニュー戸板プラン」を教職員に示した。プランは「生徒に夢を 先生に喜びを 学校に未来を」をスローガンに掲げ、学校のあるべき姿を「『校力』旺盛な学校」に求めている。
 「『校力』とは、教師の指導と生徒の活動とが一体となって醸成される学校としての力で、その指導と活動が学校のあらゆる教育活動の場で展開されなければ、真の『校力』を生み出すことはできません」と駒田校長は説明する。その「校力」がいま、教育の現場で少しずつ表れ始めている。
 女子校としての特色と優位性を全面的に打ち出し、学習面、部活動面、資格取得面などで生徒に理解されやすい目標を掲げそれを達成させる。また、高校卒業時の進学実績の向上を目指した六年間にわたる進路指導計画を立て、その具体化に取り組んでいる。
 教員一人ひとりに対しても、「教師である前に一人の優れた人間であれ」「全教職員が心を一つにして改革に取り組む」など、啓発し、意識改革を始めた。
 具体的な方策も身近なところから取り組んでいる。毎朝、駒田校長が校門で生徒を迎えるとともに、教員も交替で身だしなみの指導などに当たっている。学習態度の確立、学習成果の向上を目指し、授業時間の厳守を徹底させる。十分間の「朝の学習」では中学生と高校一年生は国語・数学・英語のドリル学習を、高校二、三年生は読書を行っている。補習・講習も、日常の放課後に加えて夏・冬・春すべての長期休業中に行うほか、夏休みには「学習強化合宿」を実施するなど、生徒一人ひとりの学力伸長を目指したきめ細かな指導を行っている。
 また、保護者会と公開授業の回数を増やした。来年度からの導入を考えているのが、「授業評価」と「到達度評価」だ。
 駒田校長は学校教育で身につけなければならない重要な三つの能力を挙げた。(1)自分を生かして生きる力(2)人とともに生きる力(3)人類の一人として生きる力――。
 今の時期、特別講座で『論語』を講義している駒田校長は、「言葉」の指導を大切にしている。「言葉」こそが生きていく上での原点であることを生徒に認識してもらうためだ。
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