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記事2003年2月13日 1880号 (7面) 
愛知、福島県の私学が振興大会
父母負担軽減、私学進学への途を
学費負担公私間格差の解消 愛知
福島 運営費補助の充実を決議
  昨年暮れから十二月にかけて、各都府県では幼、小、中、高校などの経常費補助の増額を目指して私学振興大会が開かれている。本号では私学振興を図る会の後に私学振興議員連盟会員を招き懇話会を開いている愛知県と、経常費補助金の充実などを決議した福島県の場合を報告する。

【愛知県】

 愛知県私学協会と愛知県私立中学高等学校父母の会連合会は昨年十二月九日、愛知県・名古屋市のホテルキャッスルプラザで私立学校の理事長・校長および私立学校父母の会役員約五百人を集めて、愛知県私学振興を図る会を開催した。
 主催者・私学を代表して、大谷和雄・愛知県私学協会長(桜花学園理事長)は経常費補助金と授業料軽減補助金を合わせると全国一となっていることに対して愛知県知事らに感謝した上で、「授業料の公私間格差が大きいことを理由に、子供は私学に行きたいのに公立を選択してしまう。子供の夢をかなえ、二十一世紀を担う若者を力強く育てていきたい。県、県議会はわれわれの総意をくみ取ってほしい」とあいさつした。
 続いて主催者・保護者を代表して、裄V幸輝・愛知県私立中学高等学校父母の会連合会長は「愛知の教育を支えている私学にご支援をしていただきたい」と神田知事らに訴えた。
 来賓として、神田真秋・愛知県知事はあいさつの中で、私学には建学の精神と独自の校風があり、特色ある教育を推進している私学の果たしている役割は極めて重要だと述べた。
 寺西学・愛知県議会議長は「議会は教育の充実を最優先課題の一つとして力を入れていく」とあいさつをした。
 中央情勢については、堀越克明・日本私立中学高等学校連合会長と池田驕E全国私学父母の会長がそれぞれ報告した。

【福島県】

 第二十九回福島県私学振興大会が昨年十一月二十日、福島県郡山市の郡山ユラックス熱海で「特色ある私学教育の振興と父母負担の軽減―心豊かな人づくりは家庭・学校教育の充実から―」を大会テーマに開催された。大会には私学へ子供を通わせる保護者ら千八百人が集まった。
 主催は福島県私立中学高等学校父母の会、福島県全私立幼稚園PTA連合会、福島県専修学校各種学校保護者会連絡協議会、福島県私学団体総連合会の四団体。
 主催者・保護者を代表して、井上寛・福島県全私学父母の会代表は、私学は建学の精神に基づき活力のある教育活動を推進しており、同県の教育の発展に貢献していると述べた上で、「父母が負担している教育費の公私間格差が四・四倍にもなっており、補助金で是正されるべきだ」とあいさつした。
 主催者・私学を代表して、山ア勲・福島県私学団体総連合会長(山ア学園理事長)はあいさつの中で、「私学は公教育の一翼を担っており、今後も情熱を持った教育活動を行っていく」と述べた。
 また、祝辞として佐藤栄佐久・福島県知事は、私学の歴史と伝統を学ぶ必要があるし、私学の持つ意義と重要性は理解すると述べ、私学教育に理解を示した。
 大会では(1)学校法人立等幼稚園に対する補助金の充実並びに第二子に対して保育料等の減免を行う幼稚園への補助金の拡充(2)学校法人立専修学校運営費補助金の充実並びに学校法人立以外の専修学校に対する助成の充実および各種学校の振興(3)私立小・中・高等学校に対する運営費補助金の充実この三点を決議した。
 また、「世界の教育の現場を垣間見て」の演題で、古川清・前宮内庁東宮大夫が記念講演を行った。

21世紀を担う若者を力強く育てると語る大谷会長


大会では経常費補助金の充実を決議した

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