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記事2003年12月23日 1920号 (7面) 
新校長インタビュー (93) ―― 創価高等学校
校長 江連 守氏
困難乗り越える力を
教師は熱い使命感、責任感


  玉川上水に沿った緑豊かな敷地に雑木林が並んでいる。こんな恵まれた環境に東京創価小学校、創価中学校、創価高等学校が隣接している。
 創価高等学校(江連守校長、東京都小平市)は、池田大作氏によって創立され、「教育の目的は一人の人間の幸福にある」との理念に立脚する。江連校長は「生徒がさまざまな困難を乗り越える力を持つこと、それ自体が幸福です。生徒一人ひとりが、個性を伸ばし、本然の力を発揮して伸びやかに生きてほしいという願いが込められています」と語る。与えられることが前提ではなく、自らの力でつかみ取って進む力が必要だというのだ。
 同学園は「健康な英才主義 人間性豊かな実力主義」を教育方針に掲げ、「1、生命の尊厳 2、人格の尊重 3、友情の深さ・一生涯の友情 4、暴力の否定 5、知的・知性的人生たれ!」を同学園の五原則とし、世界市民の育成、社会に貢献する人材の育成を目指している。教育のモットーは「英知・栄光・情熱」および「良識・健康・希望」だ。
 「社会のための教育ではなく、教育のための社会であるべきだ。教育は手段ではない」との考えを前提に、「教育の使命は大きく、責任も重大です。よって、教師の日常の仕事には責任感や使命感が熱く流れていなければならないと思います」と。江連校長は小学校五―六年生の担任の影響を受け、教師の道を選び、その後その初心は揺らいだことはない。何を教えてもらったかということ以上に、温かなまなざしや情熱を自分に注いでくれたその姿に、人間的な生き方を感じたからだという。
 「教育現場に、人間同士の触発作業があるかないかは重要な視点です」
 今年七月五―十四日までギリシャ・アテネで行われた「第三十五回国際化学オリンピックアテネ大会」では、同校から三年生四人が日本で初めて参加し、二人が銅メダルの栄冠に輝いた。
 また、ディベート教育にも力を注いでおり、国内で行われているディベート大会では常に優勝争いに絡む成績を残している。学校自体のさまざまな取り組みについては、朝の読書タイムの実施や土曜日の使い方など、現在、さらに検討を加えている。
 「教師は生徒のダイナミックな成長に直面することができます。これは味わいがたい喜びです」と、顔をほころばす。
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