文部科学省と日本私立学校振興・共済事業団は、このほど私立大学等経常費補助金の平成十四年度交付状況を公表した。それによると十四年度に同補助金の交付を受けた学校は、前年度に比べて五校減少し、大学、短期大学、高等専門学校を合わせて八百六十三校、交付された補助金の総額は三千百四十六億四千四百八十二万八千円で、前年度と比べて一・七％増額していた。

　同補助金を交付された学校を校種別にみると、大学が四百六十四校（不交付校は四十七校）、短期大学が三百九十六校（同八十一校）、高等専門学校三校（同ゼロ）。
　交付された補助金額は、大学が二千八百億五千四百四十六万二千円（対前年度伸び率二・六％増）、短期大学が三百四十億四千六百五万四千円（同五・六％減）、高等専門学校が五億四千四百三十一万二千円（同一五・五％増）で、一校あたりの補助金の平均額は、大学が六億三百五十六万六千円（同〇・五％減）、短期大学が八千五百九十七万五千円（同一・一％減）、高等専門学校が一億八千百四十三万七千円（同一五・五％増）。
　補助金額を学生一人当たりに換算すると、いずれの校種も前年度に比べて伸びており、大学、短大は十六万六千円で前年度比二・五％のアップ。高等専門学校は二十六万三千円で同一三・九％の大幅増額となっていた。
　同補助金の中の特別補助等については、社会的要請の強い特色ある教育研究の実績に着目して、一般補助に上乗せして補助金額を増額するものだが、十四年度の交付総額は前年度比八・三％増の九百二十四億八千二百五十二万五千円で、補助金交付総額に占める比率は二九・四％（前年度は二七・六％）だった。
　平成十四年度の場合、私立大学等の経常的経費に占める補助金の割合は一二・二％だった。同補助率はここ数年上昇傾向をたどっていたが、十四年度に再び落ち込む形となった。経常的経費が前年度に比べて四・一％と伸びたのが影響した。
　学校別に補助金交付額をみると、大学で最多補助金を交付されたのは日本大学で百二十億八千六百八万五千円、次いで慶應義塾大学（約百二億円）、早稲田大学（約九十八億円）、東海大学（約五十四億円）、北里大学（約五十二億円）が上位を占めた。短期大学で最も補助金交付額の多かったのは、聖徳大学短期大学部で四億六百七十一万八千円、次いで大阪成蹊短期大学（約二億九千万円）、武庫川女子大学短期大学部（約二億七千万円）、東海大学短期大学部（同）、関西外国語大学短期大学部（同）などの順。