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全私学新聞

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記事2003年1月3日 1877号 (8面) 
コンピュータ教育に関する調査
私立中高・短大・大学対象にアンケート―全私学新聞が実施―
ますます高まるコンピュータ活用
専用回線は短大71%、大学93%
講義以外でも大学が高い利用

 有効回答数は中学・高校百七十六校、短大六十六校、大学八十八校で、質問内容は別表の通り。
 このうち、(2)の学内PCの台数に対する回答をみると、中高では平均六十四台、短大では平均百二十六台、大学では平均三百四十八台となっている。中高に関しては、平成十一年一月に実施した「私立学校マルチメディア環境に関するアンケート」の調査(有効回答数千八十八校)では六十一台であった。
 次に(3)のインターネットへの接続方法は、中高ではADSLが一番多く四十四校(回答校の二五%)、次いで専用回線が四十校(二三%)。短大では専用回線四十七校(七一%)、ISDN七校(一〇%)、大学は専用回線八十一校(九三%)、ケーブル二校(二%)となっている。平成十一年の調査では当時の回線状況から、ほとんどの中高がダイアルアップであった。
 (5)の講義以外での学生・生徒のコンピュータ利用は、中高では百十八校(六七%)、短大では六十二校(九四%)、大学では八十七校(九九%)が可能と答えている。
 (7)の情報関連以外の教科でのコンピュータ利用に関しては、中高では「語学」が最も多く四十三校(二五%)、次いで「社会」と「数学」が三十七校(各二一%)、「国語」が二十一校(一二%)となっている。大学・短大では設置学部の問題もあるが、文系科目(五一%・三二%)での利用が理系科目(四二%・一一%)での利用を抜いている。
 (8)のコンピュータ教科指導教員の人数は、中高では平均三人、短大では平均五人、大学では十三人であったが、一人も専門に教える教員がいないという学校もあった。
 (9)高校での「情報ABC」の選択では、A(百三校)、C(十二校)、B(九校)の順であった。理由の第一位は、Aの選択では「内容が基礎的である」、Bでは「内容が高校レベルに適度である」、Cでは「ネットワーク利用能力が取得できる」となっている。

中高・短大・大学とも学生、生徒が意欲的

 (11)のコンピュータ教育で力を入れている点は、中高では「基礎ソフトの習得」「コンピュータの基礎理解」等があげられている。短大では「基礎ソフトの習得」「インターネットの利用」、大学では「基礎ソフトの習得」「コンピュータの基礎理解」等があげられている。
 (15)学生・生徒のコンピュータ使用教科への興味については中高・短大・大学を通して一番多かったのは「学生・生徒が意欲的」という回答で、それぞれ百六校(六〇%)、四十六校(七〇%)、五十四校(六二%)であった。そのほか学生・生徒の関心事項としては、中高では「インターネット利用」「資格取得」を、短大では「就職時に必要」「インターネット利用」を、大学では「活用技能の必要性」「将来の活用」をあげている。
 (24)コンピュータ教育推進のための必要事項では、中高・短大・大学を通して第一位に「研修会の開催」、第二位に「専用テキスト」をあげている。
 (25)今後の問題点・課題に関しては中高・短大・大学すべてが「人材不足」「設備の不備」「生徒間の技能レベルの違い」をあげている。
 なお、アンケート集計結果の詳細は一月二十日からホームページURL
http://www.zenshigaku-np.co.jp/
http://www.1.odyssey-com.co.jp/ei/index.html
で掲載の予定。


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