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記事2003年1月23日 1878号 (9面) 
新校長インタビュー (71) ―― 本郷中学校・高等学校
校長 橋 雄 氏
強健・厳正・勤勉目標徹底
朝の読書、6日制で充実


  本郷中学校・高等学校(橋雄校長、東京都豊島区)は「強健・厳正・勤勉」を教育目標に掲げる。橋校長は「強健」の一つの表れとして、クラブ加入率の多さを挙げる。加入率は中学一年では全員、二、三年では九五%、高校では七五%と、クラブ活動が活発なことが分かる。体育大会をはじめとする各種行事についても充実している。
 教育目標「厳正」については、「中学高校の六年間で将来、何をやりたいのか、目標を持って自分に厳しく対処する姿勢を身につけること」と説明し、「絶対にうそをつかないようにすることも指導します」と強調。
 さらに「勤勉」については、「(卒業後)社会のリーダーたれ。スマート(親切、やさしさなど)たれ」と説明する。
 橋校長になってさまざまなプランが具体化されている。
 その一つが「朝の読書」だ。中学では八時二十分からホームルームの時間を利用して前の十分間行う。これによって、生徒は落ち着いて授業を受けることができるようになり、本を読む楽しみも覚えるようになった。
 一週間に一度、橋校長が中学と高校別々に行う「生徒朝礼」と、ロングホームルームを利用して学年ごとに行う「校長講話」がある。この講話では、世界へ目を向けてもらうようにと、今年は世界中で起きている環境破壊や紛争などについて語る。
 カリキュラムで特徴的なのは、中学三年では高校一年の特進コースへ進むための予備的クラスを編成していることだ。これは高校に進学後、特進クラス(国立大学志望者)へ進んだとき、すぐ対応できる勉強の習慣をつけておくためだ。
 同校では十四年度は「学校週五日制」だったが、十五年度から「学校週六日制」に戻すことに決めた。「五日制にすることで、土曜日は生徒に自主的に学習してもらおうと思っていたが、かえって自主的学習の時間が少なくなってしまったから」というのが理由だ。土曜日の三、四時限目は、その週の確認テストを行い、高校三年は予備校の教師が進学のための補習を行う。
 橋校長は「来年から中学一、二年は躾を含めてしっかり面倒を見ますが、中学三年と高校は自分で自主的に予習を中心に取り組む姿勢を持たせようと思っています。高校生には、やればできるという希望を持たせたいのです」と意欲的だ。
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