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記事2002年9月3日 1857号 (2面) 
国際的に通用する高等教育の質保証
国際シンポで強調
大学基準協
 大学基準協会(大南正瑛会長=京都橘女子大学長)は七月二十五日、東京・青山の国連大学で「国際的に通用しうる高等教育の質保証」をテーマに国際シンポジウムを開催した。INQAAHE(高等教育の質保証機関の国際的ネットワーク)のマリア・ホセ・ルメトール会長が基調講演したほか、大学評価先進国における大学評価活動に関する事例報告、パネルディスカションが行われ、高等教育の質保証の在り方について論議を深めた。
 同協会は大学評価の国際的通用力を高める方策について本格的に検討を始めることにしており、今回のシンポジウムはその一環として開催された。パネルディスカッションには、大南会長、INQAAHEのルメトール会長ほか各国の理事らが参加。大学評価機関が実施する大学評価の国際的通用性についてはそれぞれの国の違いを前提に認め合うべきで、国境を超えた大学評価機関の共通化はうまく機能しそうにないというのが大方の意見だった。
 大南会長は大学基準協会が二〇〇三年度からスタートさせる大学評価の改革について、加盟判定を同協会の大学基準に適合しているか否かを審査し、正会員資格の合否を判定する適格認定に純化する、相互評価については正会員の質を保証するための再適格認定として明確に位置づけると述べた。また、第三者評価の前提として、公費補助を含めて各大学による公正で開かれた競争条件が整備されることが重要だとした。
 シンポジウムでは最後に、日本の高等教育質保証機関は相互に連携し、積極的な国際貢献を果たしていく、大学基準協会もINQAAHEの枠組みの中で海外の質保証機関と協力して、そうした国際貢献に寄与する――との東京宣言を採択した。
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