このほど、ロシア・モスクワのモスクワ音楽院で開催された第十二回チャイコフスキー国際コンクールのピアノ部門で、財団法人ヤマハ音楽振興会のヤマハマスタークラス在籍の上原彩子さんが一位を受賞した。この記者会見（同振興会主催）が七月十一日、行われた。この部門で女性の一位受賞は初めてで、日本人としても史上初の快挙となった。 　このコンクールは世界最高峰の音楽コンクールの一つといわれ、一九五八年から四年に一度開催されている、ピアノ部門のほか、バイオリン、チェロ、声楽の四部門からなる。ピアノ部門では、一次予選には五十五人が、二次予選には二十八人が参加し、ファイナルには八人が残った。 　上原さんは「言葉では表すことができないほどうれしい。一番高い目標を目指して練習してきた。今後はいい演奏をして、コンサート一つひとつを大切にしていきたい」と感想を述べ、音楽を目指す人たちには「楽しんでやってほしい」と励ましの言葉を送った。 　上原さんは一九八〇年生まれ、三歳から「ヤマハ音楽教室」に入会、幼児科、ジュニア専門コースに進み、一九九〇年からヤマハマスタークラスに在籍している。これまで国内はもとより、世界の著名なピアノ国際コンクールで入賞、グランプリを受賞している。