こちらから紙面PDFをご覧いただけます。



全私学新聞

TOP >> バックナンバー一覧 >> 2002年7月13日号二ュース >> VIEW

記事2002年7月13日 号 (2面) 
認定事業、調査研究活発に
認定試験、出題を増加
日本フードスペシャリスト協総会


 新しい食の専門職であるフードスペシャリストの養成課程を持つ大学・短大でつくる、日本フードスペシャリスト協会(田村真八郎会長=元農林水産省食品総合研究所長)は六月十八日、東京・湯島の東京ガーデンパレスで第四回総会を開催した。総会では平成十四年度事業計画を決定。フードスペシャリスト資格制度のより一層の充実を図るため、認定事業をはじめ、広報活動、調査研究活動、研修事業などを展開していく。  認定事業はフードスペシャリスト養成課程の認定、第四回フードスペシャリスト資格認定試験の実施、フードスペシャリスト資格認定証の交付を行う。今回の試験から出題数が五十問に増え(従来は三十問)、試験時間は九十分となった。広報活動としては、パンフレット、協会会報の発行、ホームページの充実を図る。新聞・雑誌などにフードスペシャリストのPR広告の掲載も行う。調査研究活動は養成課程のカリキュラム・教科内容に関する研究、認定試験の問題作成・出題内容に関する研究、十三年度フードスペシャリスト資格取得者の就職状況に関する調査研究、「食」に関する資料の収集など。研修事業は八月二十二、二十三の両日、東京・駒込の女子栄養大学駒込校舎で第三回フードスペシャリスト養成課程研修会を開催する。今回は食品の官能評価・鑑別に関する研修で、飯野久栄・聖徳大学教授が「食品の鑑別」と題し、基調講演を行うほか、実習では女子栄養大学の取り組みを紹介する。このほか、出版事業としては、テキスト『栄養と健康』『改訂フードコーディネート論』、サブテキスト『食品商品学』の発行をいずれも今年度中に行う。  また、欠員役員の補充も行い、理事に福澤美喜男・聖徳栄養短期大学長を選任した。  総会の議事終了後、五明紀春・女子栄養大学栄養学部長が「食生活のリテラシー問い直される啓蒙と普及」と題して記念講演。五明氏はある大学の学生の栄養充足率を調査した結果として、適切な食品選択や食事準備のために必要な知識・技術を持つ人とまったく持たない人との二極分化が起こっていると指摘。食事は人間の心と体に伝える栄養的、嗜好的、生理的、文化的メッセージを複合して担っているものであると定義づけ、これらを心と体に正しく伝えるには、だれが(食べる人自身の特性と状態)、いつ(食事時間、食事頻度)、どこで(食事空間)、何を(食べる物)、なぜ(食べる動機)、どのように(食事様式、食文化)の5W1Hを満たしていることが必要だと自説を展開した。
記事の著作権はすべて一般社団法人全私学新聞に帰属します。
無断での記事の転載、転用を禁じます。
一般社団法人全私学新聞 〒102-0074 東京都千代田区九段南 2-4-9 第三早川屋ビル4階/TEL 03-3265-7551
Copyright(C) 一般社団法人全私学新聞