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全私学新聞

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記事2002年7月13日 号 (2面) 
私立工業高の奮闘報告
事業計画決め、萩原会長を再選
全私工総会
 全国私立工業高等学校長会(萩原努会長=昭和第一学園高校長)は、七月一日、東京・市ヶ谷の私学会館で総会を開き、私立工業高校に対する補助の充実等を柱とする平成十四年度事業計画、同予算を決めたほか、任期満了に伴う役員改選で萩原会長の再選を決めた。  総会の冒頭、あいさつに立った萩原会長は、私立工業高校は工業高校全体の約六分の一(約百二十校)だが、「ものづくりコンテスト」で優秀な成績を収めていることなどを挙げ、出席の私立高校長らに一層の奮闘と団結を呼びかけた。  この日の総会では、平成十三年度の事業報告、同決算報告が承認され、また役員の職務を明確化するなど一部会則の改正も承認された。十四年度事業計画に関しては、補助の拡充のほか、私立工業高校実態調査の実施、学校週五日制等私立工業高校として当面する課題について適宜調査の実施・集計結果の会員校への還元などを行う。  一方、私立工業高校の奮闘ぶりに関しては、議案審議終了後に、昨年、創設された「ジュニアマイスター制度」(社団法人全国工業高等学校長協会)で私立工業高校中トップ(全国でも十位以内)の成績を挙げた名古屋工業高校(生徒数約千四百人)の林典照校長と鈴木秀文・ライセンス主任(電気科長)が、やる気を引き出しライセンス取得を応援する取り組み等を報告した。

ジュニアマイスター顕彰受賞 ライセンス取得で自信  

  同校では、中学時代に勉強が苦手だった生徒に担任や教科担任がライセンス取得へのしっかりとした意識付けを行うこと、生徒全員が受ける資格試験では全員合格を目指し、不合格した生徒は徹底的にフォローし、悔しさを引き出すこと、極力簡単な言葉で解説するなどにより、第二種電気工事士では平成八年以降六年間にライセンス取得数全国一を三回獲得、また危険物取扱者乙種全類(一から六類)取得者も平成八年の一人を皮切りに平成十二、十三年には四十人にまで増えたこと、ジュニアマイスター顕彰では六十三人が受賞したことなどを報告した。こうした取り組みは、生徒の自信・学校への帰属意識・職業意識の高揚、出席率の向上に結びついており、今後は合格者のいない上級資格への挑戦や実用資格の取得機会の拡大などが課題だとした。
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