文部科学省はこのほど「平成十三年度地方教育費調査」の中間報告を公表した。この調査は、平成十二会計年度中に、公立の学校（大学・短大除く）と、都道府県・市町村教育委員会に支出された学校教育費、社会教育費、教育行政経費を集計したもの。
　それによると、十二年度の地方教育費の総額は十八兆三千七百五十六億円で前年度に比べ○・九％減額していた。
　このうち学校教育費の総額は地方教育費全体の八〇・五％に当たる十四兆七千九百三十三億円で、前年度に比べて○・八％の減額となっていた。前年度との比較では学校教育費、社会教育費は減額、教育行政費は○・五％の増額だった。
　学校教育費を公立学校の在学者一人当たりでみると、幼稚園が七十三万八千八百二十九円（前年度比一・七・％減）、小学校が九十万四千六百十五円（同一・四％増）、中学校が九十七万四千二百八十円（同一・二％増）、盲・聾・養護学校が九百六十五万七千二十三円（一・○％減）。
　また高校全日制課程が百十万千三百十円（同○・九％増）、同定時制課程が百九十万二千四百七十二円（同二・九％減）、同通信制課程が二十一万八千六百二十四円（同三・三％減）。
　公立学校では多額の公費が注ぎ込まれていることから、高校の場合でいえば授業料は低く抑えられており、私立学校との間に約六倍（初年度で）もの授業料等負担格差を生み、私学の保護者に重い負担になるとともに、国民の学校選択の大きな障害となっている。