日本私立短期大学協会（川並弘昭会長＝聖徳大学短期大学部理事長・学長）はこのほど『高等教育機関認定のハンドブック』を翻訳・刊行した。原書はアメリカの北西地区学校・大学認定協会刊行のアクレディテーション・ハンドブック。認定手続きから始まり、認定過程における認定委員会の責務、自己点検・評価の基準とガイドなどを収録。アメリカの大学の認定に関する自己点検・評価の指標として、わが国の短大にとっても運営上の参考資料として活用が期待できる。
　昨年七月、日短協はアメリカのハワイ大学東西文化センターなどを会場に「第五回日米短期大学国際交流セミナー」を開いたが、シアトルでは北西地区学校・大学認定協会からその活動状況、北西地区の大学の現状などについてレクチャーを受けた。同協会は学校および大学を認定するアメリカにおける六つの地区認定協会の一つ。レクチャーの際、アクレディテーション・ハンドブックが使用された。本書では自己点検の認定基準を、（１）評価委員会制度上の使命と目的、計画と効率性（２）教育課程とその効果（３）学生（４）教授陣（５）図書館と情報施設（６）運営と管理（７）財政（８）物的資源（９）教育機関の適格性の九つの領域に分割。各領域はさらに細かく認定基準の項目が設けられている。認定の方針については、教育機関の認定に関する方針と特殊な方針の二つのセクションに分かれている。認定は「教育的質の定められた標準を満たすか、あるいは超えると分かった教育機関に与えられる地位」と定め、認定の基本的な目的としては、教育機関・教育課程の質を保証することとこれらの改善を支援することの二つを挙げている。