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記事2002年6月13日 号 (8面) 
情報技術系資格 MCP
ソフトメーカー認定の情報技術資格
世界共通150カ国で実施

ソフトメーカーが認定する「ベンダー資格」を取得して就職活動や自己のステップアップに活用する機運が高まっている。従来、力を入れている専門学校に加え、大学や高校にまで高度な資格取得を目指す学校が現れてきた。「ベンダー資格」の中でも最高峰の資格として認められているのがマイクロソフト社のMCPだ。


■MCPプログラム
 MCPプログラム
 (Microsoft Certified Professional Programマイクロソフト認定技術資格制度)とは、システムエンジニア、システムインテグレーター、コンサルタント、プログラマー、トレーナーなど、コンピュータや情報システム関連の技術者を対象としたマイクロソフト製品の技術的知識に関する認定資格制度を指し、MCP(Microsoft Certified Professional)は、マイクロソフト製品に関する高度な技術力の試験に合格した者に贈られる称号。
 MCPは、マイクロソフトのサーバー製品の種類に対応した資格があり、また同一製品でもバージョンによって別の資格があるが、その中のいずれか一つに合格すればMCPと認定される。さらに、対象になる技術者の仕事内容に応じた複数の試験に合格することによる上位資格が用意されており、現在十種類の資格がある。
 MCPは、全世界共通の資格として米国をはじめとする百五十カ国以上で実施されている。試験問題は、米国で開発されたものを各国語にローカライズし、世界共通、同一基準で実施されているため、世界中どこで受験しても、またどの言語の試験を受験しても、世界的に通用する資格として認められ、二○○二年五月末現在の取得者数は全世界で約百五十万人、日本では約十二万人にのぼる。


いつでもどこでも受験
不正行為には厳格に対処

■利便性と信頼性
 MCP試験は、全国各地の試験会場でほぼ毎日受験することができ、最短では当日受験も可能となっている。すべてコンピュータを使って実施され、試験終了後、画面上で合否を確認することができる。よって国家試験などと異なり会場や受験期間などに縛られる必要がなく、受験生にとっての利便性が大変高い。
 試験問題は頻繁にアップデートされ、試験形式も随時変更されるため常に最新の内容が用意されている。また、受験時の不適切な行為が不正行為とみなされた場合、試験を即時終了するとともに、対象者が現在保持しているMCP資格はすべて無効となり、今後一切の受験の申し込みはできなくなるという不正受験に対する厳格な姿勢を取っている。受験者は、試験開始前に試験問題に関する機密保持事項に同意しなければMCP試験を受験することができない点など、MCP資格価値の維持とMCP資格保有者の身分を保証するシステムが用意され、ある意味では国家試験以上の信頼性を得ている。
 なお、通常の受験料は一回一万五千円だが、割安な学校向け料金などアカデミックサービスも提供している(別途手続きなどが必要)。

■合格から認定まで
 MCPは、試験に合格すると受験日当日からMCPと認定される。そして、合格データは受験したコンピュータからネットワークを経由して米国マイクロソフト本社のデータベースに登録され、各資格取得者として認定された後、MCP合格キット(「認定書」「IDカード」「ラベルピン」)が送付される仕組みになっている。
 このような仕組みも、資格の認定に時間と手間暇のかかる国家試験などと違う点で、有資格者が続々と誕生する理由ともなっている。



学校でMCPが取れる MS AATP

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