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記事2002年4月13日 号 (7面) 
新校長インタビュー (50) ―― 宝仙学園中学・高等学校
校長 砂田 芳宏氏
「人を造る」教育を
教育力の向上にむけた改革
 宝仙学園中学・高等学校(東京都中野区)の校長に砂田芳宏氏(元淑徳与野高等学校副校長)が四月に就任した。砂田校長は私学の教育に対する基本的哲学をこう語る。
 「私学の教育の使命は建学の精神に基づく特色ある独自な教育の推進にあるが、私学といえども公共的使命もある。そこで、宝仙では『仏教の精神を基調に、知識と情操を兼ね備えた品格ある人を造る』という創立者の建学の精神を教育の柱とし、時代や生徒・保護者のニーズに応える教育の推進を基本姿勢にしている」と。
 宝仙の建学の精神は創立者・冨田●純氏の「教育は人を養成するものであって、知識のみ植えつけるものではない」という全人教育に基づいている。
 「人を造る」教育は戦後最も欠如していた教育といわれる「心の教育」そのもので、同校では、「人づくり」の第一歩として、人と人とのコミュニケーションのきっかけとなり、心と心との触れ合いともなるあいさつを大切な教育活動として位置づけている。
 宝仙では、宝仙の教育を一八〇度変革しようとさまざまな改革に取り組んでいるが、学校改革にあたり砂田校長は「教育力の向上にむけた改革が最大の課題である。その教育力とは、一の学力を三の学力に伸ばし、進学実績をあげるだけではない。人として生きる上で大切な他者への思いやりの心を育み、さわやかなあいさつができる生徒の育成も教育力である。
 また、人には誰にも生まれながらにして備えている素質としての能力や適性がある。その能力や適性を伸ばし、生かすことのできる進路の実現をしてやることも教育力である」と力説。
 教育力が生徒の募集力に大きな影響を与えることを考えると、まさにその通りである。少子化による就学人口の減少を思うとき、私学として大切なことと思われる。
 生徒の学力を伸ばすための伸学指導は、北辰図書の「システムD」による「生徒による教師の授業評価」で、教師は常に授業改善し、わかる授業を心がけているとともに、放課後の個別学習指導で更に補うこともされている。
 砂田校長の強力なリーダーシップで、宝仙の教育は大きく変わると思われる。その改革の成果に期待したい。
 (●は「學」の右に「攵」)
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