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記事2002年3月3日 号 (7面) 
大阪と北海道で私学振興大会
保護者負担公私間格差解消
「教育は私学から、私学は一つ」

“魅力ある私学”めざし大会 大阪府私学


 大阪府私立中学校高等学校保護者会連合会(佐藤勝哉会長)は一月二十一日、大阪府の大阪府立国際会議場で第二十一回大阪私学振興大会(大阪府私立中学校高等学校連合会協賛)を開催した。今回は公立中学の役員保護者も多数参加した。
 大会スローガンは「教育は私学から、私学はひとつ」「保護者負担の公私間格差をなくそう」「魅力ある私学をめざして手をつなごう」。
 主催者として、佐藤会長は「私学は建学の精神の下に特色ある教育を行い、素晴らしい人材を育成している。私学に期待し熱望している保護者もいるが、しかし、税の不公平のため、また四倍近い教育費の公私間格差のために私学への進学をあきらめている保護者もいる」と訴え、「このような保護者が希望を失わずに、保護者の熱い希望を受け入れ、教育費の公私間格差を是正してほしい」とあいさつした。
 また協賛者として、釜谷行藏・大阪府私立中学校高等学校連合会長(=履正社理事長)は「太田房江・大阪府知事は本中学校高等学校連合会の五十周年式典では、公私間格差是正は府の行政課題の一つといわれた。人材育成は国是で、教育費の公私間格差が是正されることで教育は活性化される」とあいさつした。
 これに対して、太田知事は「府民が自由に進路を選択できるようにという視点から考えなければならない。今後も私学振興に努める」と応えた。
 また古川光和・大阪府議会議長は私学の役割がますます大きくなると指摘した上で、魅力ある学校づくりと大阪の教育の発展を期待するとあいさつした。
 大会では「教育の機会均等を実現するために公立私立学校間の著しい公費支出格差を改めてください」を決議した。
 また、エキシビションとして、堺女子高校のPTAコーラス部、大阪成蹊女子高校PTAコーラス部、賢明学院(保護者)コーラス部(リヴィエ・コール)、追手門学院大手前中学高校のPTAコーラス部が熱唱した。

初の北海道振興大会
北海道中高協と父母の会で開く

堀知事は私学が行っている特色ある教育を高く評価
 北海道私立中学高等学校協会(森本正夫会長=北海学園理事長)と北海道私学父母の会(佐々木誠会長)は共催で一月十七日、北海道・札幌市の札幌ガーデンパレスで私学振興北海道大会を開催した。
 この大会は私立学校の振興のためには、北海道知事をはじめ多くの関係者による理解と支援に対する感謝とともに、私学を取り巻く厳しい環境の中で行政機関へ適切な対応を要請するために開かれた。
 初めての振興大会とあって、大会には同私学父母の会から約四百人、同協会関係から約二百人、ほかに私学団体などから計七百十一人が参加、熱気を帯びた大会となった。
 主催者を代表して森本会長は、私学助成の充実と教育費の公私間格差是正の必要性を強調した上で、公教育の一翼を担う私立学校が特色ある教育を展開し、社会の負託に応えるためにも行政面での施策の配慮が必要と訴え、「子供たちの未来のために私立学校教育の振興発展こそが最善の道と考え、精いっぱい努力する」と決意を表明した。
 来賓の堀達也・北海道知事は、私学が建学の精神の下に中高一貫教育をはじめスポーツ、芸術、国際交流などを通じ特色ある教育を行っていることに対し、敬意と感謝を表し、「私学ではこれまで培ってきたノウハウや英知を結集し、北海道教育の多様化・個性化、たくましく生きる力のあふれる創造性豊かな人材の育成にさらなるご尽力をいただきたい」とあいさつした。
 大会では(1)教育費父母負担軽減の措置を要請する(2)私学助成制度の堅持と充実強化を要請する(3)公私協調の精神に基づいた施策の一層の充実を要請するの三点を決議した。



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