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記事2002年3月23日 号 (7面) 
“巣立ち” 
恩師から贈る言葉
“自由な発想に期待”
東京・新宿区の成城高校

 成城高校(福居敏夫校長、東京都新宿区)の第百十六回卒業式が三月九日、同校=写真=で行われ、二百六十四人の卒業生が巣立っていった。
 学事報告に続いて卒業証書、賞状・賞品が福居校長から卒業生に授与された。福居校長は「古い既成概念にとらわれず、皆さんの自由な発想に期待している」と述べた上で、「自分を知ること、説明能力を身につけること、旺盛なチャレンジ精神を持ち続けることの三つを心掛けてほしい」と式辞を述べた。続いて尾関守・成城学園理事長は、勉強の基礎をしっかり身につけ、応用を広げてほしい、個性を生かしてほしいと、祝辞を述べ、「円満な常識を持った社会人となるように」と卒業生に訴えた。
 在校生を代表して根岸冴希君は「先輩と後輩の枠を超えた、かけがえのない交流をさせていただいた。本校の伝統を受け継ぎ、一層精進し努力したい」と送辞を述べた。
 また、小田中裕希君は卒業生を代表して三年間を支えてくれた人たちに感謝の気持ちを伝え、「今後は順調にいくとは限らない。これからは責任を持って自分で判断することが多いと思うが、成城での経験を生かし、壁を乗り越えていきたい。伝統は在校生が守り続けていくと思う」と答辞を述べた。

“自分にしかできない建物を”
武庫川女大附属高校

 武庫川女子大学附属高校(小川修一校長、兵庫県西宮市)の第五十四回卒業証書授与式が三月三日、武庫川学院公江記念講堂=写真=で行われた。
 小川校長から卒業証書と賞状が卒業生の代表者に授与された後、あいさつに立った小川校長は「高校卒業後は新たな出発、これからは自分にしかできない建物を建てていってほしい。私は自主性、たくましさ、挑戦の三つの言葉を贈ります。大きく羽ばたいてほしい。たくさんの感動をありがとう」と、卒業生五百三人に語り掛けた。在校生総代として江藤秋菜さんは体育大会での創作ダンスや、文化部発表会での卒業生との思い出を披露、「先輩のひと言で悩みが解決できたことが思い出される。優しさを忘れずに、先輩が築いてきた校風を守り、次の世代につないでいきたい」と述べた。
 これに対して、卒業生総代の及樂麻依さんは今までの印象に残った、修学旅行、体育大会、文化部発表会などの学校行事を振り返り、「学校行事はかけがえのない思い出となっており、周りにはいつも仲間がいた。いまが幸せと思う心を大切にしたい。両親には感謝の気持ちでいっぱいだ」と涙を浮かべて応えていた。

“生涯貫く仕事を”
神田女学園高校

 神田女学園高校(御喜正校長、東京都千代田区)は三月十日、同校で第五十四回卒業証書授与式を開催=写真=、また謝恩式も東京全日空ホテルで行われた。
 山口純教頭は御喜校長の式辞を代読、「教育の根本は民主主義と自由であり、この重みと深さの分かる人を育てるのが目標だ」と指摘、「女性らしさと新しさを持った女性に成長し、二十一世紀に輝く女性に成長してほしい」と述べ、「心訓」(福沢諭吉)として、「世の中で一番楽しく立派なことは、一生涯を貫く仕事を持つことです」など七項目を紹介した。
 小熊又三・神田女学園理事長は告辞の中で、「卒業証書は証明書と異なり、一枚しか出しません。皆さんのお世話になった人たちの気持ちがこの一枚に凝縮されているので、大事にしてほしい」と卒業生を激励した。
 また、在校生を代表し三善加那さんは「本校の伝統と思いやりを受け継いでいく。先輩たちも頑張って道を切り開いてほしい」と呼び掛けた。
 これに対して、卒業生代表の羽成稚子さんは、「千葉県の長柄研修センターで深い友情に結ばれたことや、広島への修学旅行で平和の尊さを学んだことを思い出し、『一番美しいことは、すべてのものに愛情をもつこと』」と述べた。

成城高校


武庫川女大附属高校


神田女学園高校

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