こちらから紙面PDFをご覧いただけます。



全私学新聞

TOP >> バックナンバー一覧 >> 2002年2月3日号二ュース >> VIEW

記事2002年2月3日 号 (1面) 
AO型入試実施状況を調査
日短協の教務研究委
13年度は45・7%の短大で実施
前年より9・7ポイント増
 昨年の入試でAO型入試を実施した私立短期大学が全体の四五・七%を占めていることが、日本私立短期大学協会(川並弘昭会長=聖徳大学短期大学部理事長・学長)の行った調査で明らかになった。前年の平成十二年調査から九・七ポイント増加した。入学志願者との面接・面談を重視したAO型入試を実施する大学・短期大学は年々増える傾向にある。
 調査は日短協の教務研究委員会が昨年五月、加盟校四百五十七校を対象に実施。うち四百三十二校から回答を得た。
 AO型入試による募集人員の割合を見てみると、全募集人員の二〇%以下と回答した短大が七七・二%までを占めた。五一%以上と回答した短大は二・七%だった。入試の実施内容は、面接・面談が九七・九%と実施校のほとんどが実施。志望動機や学習目的などを書かせる書類については、八七・二%の短大がその提出を求めている。また、小論文・作文を課す短大が一六・〇%、自己表現・発表を求める短大が一一・七%となっている。このほか特色ある実施方法としては「八月下旬にサマースクールを開講し、英語科寮に宿泊させ、一年次の全寮制を理解するガイダンスも兼ねている」「自分の特技による表現や活動についてスピーチを行う。加えてピアノで一曲演奏させる」「個人面談コース、体験授業コースのいずれかにエントリーして、専攻にふさわしい人に出願資格を与える」といったケースが報告されている。
 AO型入試の実施開始時期は、七月以前が四七・三%、八月が一五・四%と、六二・七%の短大が高校の二学期前に入試を実施している。出願資格は「現役のみ」が一三・三%、「一浪まで」が八・五%と、いずれも前年に比べてその比率が減少。「制限なし」と回答した短大は六八・一%。前年より四・九ポイント増加している。
 少子化による入学志願者減少傾向が続く中、多くの私立短大ではAO型入試を実施することによって、幅広い層からの入学志願者一人ひとりの個性を、面接・面談などを通して多面的に評価しようとしている。また、面接・面談を重ねることによって、入学志願者に各短大のアドミッション・ポリシーをよく理解してもらえるという点でもAO入試は有効であり、採用する短大が増えているといえそうだ。
 また、社会人特別選抜を行う短大は七〇・三%で、前年から二・六ポイント増えており、社会人受け入れに前向きな様子がうかがえる。
記事の著作権はすべて一般社団法人全私学新聞に帰属します。
無断での記事の転載、転用を禁じます。
一般社団法人全私学新聞 〒102-0074 東京都千代田区九段南 2-4-9 第三早川屋ビル4階/TEL 03-3265-7551
Copyright(C) 一般社団法人全私学新聞