こちらから紙面PDFをご覧いただけます。



全私学新聞

TOP >> バックナンバー一覧 >> 2002年2月3日号二ュース >> VIEW

記事2002年2月3日 号 (1面) 
50年後、出生数半減
今後50年間を予測
日本の将来集計人口を公普@国立社会保障・人口問題研究所
合計特殊 出生率1.39どまりに 老齢者は2.8人に一人の割合
 国立社会保障・人口問題研究所は、一月三十日、「日本の将来推計人口」(平成十四年一月)を公表した。この推計は、平成十三(二〇〇一)年から平成六十二(二〇五〇)年までの人口の見通し等をまとめたもの。今後五十年間の出生率は不確定要素が大きいため、三つのレベル(高位・中位・低位)を仮定、そのうち中位推計によると、昨年、百十九万四千人を数える出生数は、平成六十二年には六十六万七千人に減少。一方、六十五歳以上の老齢人口の割合は平成十二年の一七・四%から平成六十二年には三五・七%へと上昇する。

今回の人口推計から今後の見通しを見ると。
 
(総人口)
中位推計ではわが国の総人口は今後緩やかに増加、平成十八(二〇〇六)年に一億二千七百七十四万人でピークを迎え、その後減少に転じ平成二十五(二〇一三)年には再び現在の人口規模程度となり、平成六十二年には約一億六十万人の予測。(高位推計=一億八百二十五万人、低位推計=九千二百三万人)
 
(出生数)
中位推計では平成十三年、百十九万四千人の出生数は別表の通り減少を続けていくが、ここ二、三年は出生数の対前年度比の減少が大きくなるものの、平成十八(二〇〇六)年を境に減少幅が鈍化、平成三十六(二〇二四)年からは、対前年度比の減少数が十万人を割り込み六万から九万人の減少に落ち着く。しかしその間も減少は止まらず、平成六十二年には六十六万七千人に。この間、高齢化に伴い、死亡者は平成五十(二〇三八)年まで増加傾向をたどり、その後は漸減傾向となる。出生数が減り、死亡者が増えることから、人口の自然増は平成十七(二〇〇五)年で終わり、それ以降は自然減の傾向が強まっていく。

(合計特殊出生率)
合計特殊出生率とは簡単にいうと一人の女性が一生の間に産む子どもの数。中位推計では平成十二年の一・三六が、平成十九(二〇〇七)年かけ一・三〇にまで低下。その後は再び上昇、平成三十六(二〇二四)年から平成六十二年までは一・三八から一・三九の間でわずかな増加が続くが、一・三九に届くことはない。高位推計は同様に平成三十六年以降一・六二台で安定、低位推計は一・一〇台が下限。

(年齢三区分別人口)
中位推計では年少(〇歳から十四歳)人口は平成十二年現在、一四・六%だが、平成六十二年には一〇・八%へと低下する。最悪の低位推計ではその比率は八・一%に。十五歳から六十四歳の生産年齢人口の割合は平成十二年の六八・一%から五十年後には五三・六%に。六十五歳以上の老齢人口の割合は、平成十二年の一七・四%から平成六十二年には三五・七%に上昇、二・八人に一人は老齢者となる。
記事の著作権はすべて一般社団法人全私学新聞に帰属します。
無断での記事の転載、転用を禁じます。
一般社団法人全私学新聞 〒102-0074 東京都千代田区九段南 2-4-9 第三早川屋ビル4階/TEL 03-3265-7551
Copyright(C) 一般社団法人全私学新聞