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記事2002年12月23日 1876号 (7面) 
新校長インタビュー (70) ―― 白梅学園高等学校
校長 秋田 中子氏
個性に合わせキメ細かい指導
朝学習の効果確実に
 「生徒はさまざまなタイプがおりますが、一人ひとりを大事にしていくキメ細かさが必要ではないでしょうか」
 白梅学園高等学校(東京都小平市)の秋田中子校長はこう語る。
 「それには生徒一人ひとりに目配りをして、生徒のいろいろな変化に気づく必要があります。その生徒にとっては掛け替えのない三年間だからです」と教職員には要求している。
 同校には特別進学コース(特進)と進学コースがあり、特進は一、二年が共通科目を履修し、三年で文系と理系コースに分かれる。進学コースは一年が共通科目で、二年で文系と理系に分かれ、三年になると文系と理系のほかに、総合Aと総合Bとに分かれる。
 特進を一クラス設けて今年度で二年目になるが、今後の結果が楽しみだ。今年度の学習指導部は生徒に基礎学力を確実に身につけさせることと、進学の実績を伸ばすことに重点を置いている。そのために一つの方法として英語、数学、国語の教師は休み中に大手の予備校で研修を行うことになっている。他校の授業を見学することもした。そのほか、年三回講師を招き、今後の私学のあるべき姿などのテーマで研修会も開いている。
 今年度から取り組んでいることとして「朝学習」がある。朝、授業が始まる前十分間、一、二年生は読書をし、三年生はいろいろなコラムを読んで感想文を書くのだ。「この『朝学習』によって、遅刻をする生徒が激減したことと、授業にスムーズに入ることができるようになりました」と秋田校長は「朝学習」の効果を指摘する。
 「本校の生徒は明るく、素直で、伸び伸びとしており、学校の雰囲気もいいのですが、ここでの三年間は次へのステップのためのものでもあり、充実した三年間にしてほしい。そのために、もう少し、自力でたくましく勉強する態度を身につけてほしい」と生徒には望む。
 同校はこの七年間、学校週五日制だったが、来年度から学校週六日制を導入する。教育内容のさらなる充実と豊かな人間性のはぐくみがそのねらいだ。
 「女子校のよさを原点に戻って考え、質の高い、気品のある教育目標を実現しうる学校づくりに真摯に、厳しく取り組んでいかなければならない」と秋田校長は心を新たにしている。
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