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記事2002年11月3日 1869号 (3面) 
新校長インタビュー (66) ―― 神田女学園中学校・高等学校
校長 梅津 久昭氏
土曜の新プログラム
基礎学力の充実、親、地域も参加


 神田女学園中学校・高等学校の新校長に梅津久昭氏が九月就任した。森田浩一郎・新理事長の懇願によって都庁の部長を退いて校長職に就いた。同校は「誠・愛・勤・朗」を校訓とし、小熊又三郎・前理事長の提唱した「恕」(思いやりの心)を教育方針としている。梅津校長も、この精神を受け継ぐという。「学校教育は広い意味の教育の一つですから、学校が社会に開かれること、社会の動きに敏感になることが必要だと思います」。この考えが梅津校長の基本だ。
 就任して、各教科の授業をじっくり見た。「生徒に分かる授業をしているか。授業料を払う父母が納得する授業をしているか」と教員に投げかけた。このごろは、生徒の方から授業を見てください、あるいは教員の方から授業を参観してほしい、という申し出も多いという。授業は確実に生徒が分かる授業へと向かっている。
 同校では十一年から学校週五日制を実施しているが、生徒の自主的な勉強や部活動に任せていた。しかし、十五年度から高校が新学習指導要領の導入により同校も土曜日の新しいプログラムチャレンジ・サタデーを実施する。(1)「もっと勉強コース」(2)「もう一度勉強コース」(3)「親子勉強コース」(4)「思いっきりサークルコース」(5)「社会学習コース」生徒はこの五つのコースのいずれかを選択することができるのだ。(1)は国語・数学・英語を中心に四大、短大受験突破を目標に補習を行うのに対し、(2)は基礎学力を確実に身につける。(3)は保護者や地域の住民も参加できるコースで、筝曲、茶道、華道、長唄を学ぶ。また、(4)はクラブ活動に取り組み、(5)はボランティア活動や、許可を得たアルバイトに励むなど、自発的な活動日として生徒が有意義的な時間を過ごすことを奨励する。特に社会学習コースでは、アルバイトも社会勉強の一環として位置づけられている。
 「学校の中で起きるさまざまな出来事はすべて教育のチャンスととらえることが大切です。学校を支えているのは、教師と職員、根底を支えているのは保護者たちです。こういう考えを徹底していけば、学校はもっともっとよくなっていくのではないでしょうか」
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