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記事2002年11月13日 1870号 (7面) 
新校長インタビュー (67) ―― 日本音楽高等学校
校長 志賀 平治氏
授業評価を導入授業に反映
基礎基本徹底、思考力つける


日本音楽高等学校(東京都品川区)は明治三十六年、山田源一郎氏によって日本で最初の私立音楽学校として、「愛と和と誠実」を校訓に掲げ創立された。「いま、愛が非常に欠けていると思います。人を愛し、自然を愛し、優しい気持ちで芸術に向かい合わなければ人の魂を揺さぶる表現力を身につけることはできません」と、四月に校長に就任した志賀平治氏。
 同校ではいま、教育改革が着実に進められている。(1)「分かる授業」「やりがいのある授業」「楽しい授業」をモットーに、授業内容を精選し、基礎基本を徹底して学び、思考力・考える力を身につけさせる。(2)授業評価を取り入れて、教師の授業方法の開発と生徒の授業参加の充実を図る。
 授業評価の導入については、「生徒の要望や意見、感想を反映した授業にするために、従来は学期ごとにしていましたが、今後一層きめ細かにやろうと思っています」と志賀校長は意気込む。教師同士による、授業の同僚評価はよかった。教師が熱心になるし、生徒も授業には緊張して参加するからだ。
 シラバスの導入も四月から行っており、予習・復習に役立てている。合言葉は、「三年計画で漢字検定二級、情報処理検定二級、実用英語検定準二級を取ろう」だ。
 普通科(幼児教育コース)と音楽科(音楽コース、バレエコース)を設置しているが、平成十四年に設置された幼児教育コースの大きな特徴は、併設の日本音楽学校附属幼稚園と日本音楽学校保育園を実習園として、常時、観察実習や体験実習が受けられることだ。また、併設の日本音楽学校幼児教育科の二年間を合わせた五年間で、優秀な幼児教育者を目指す。音楽コースは同校独自のカリキュラムで技術の向上と、表現力の養成に力を注いでいる。昭和六十三年に設置されたバレエコースは、高校の教育課程においては日本で初めての誕生。バレエだけでなく、クラシック音楽全般の理解を深める授業も多く設けている。どのコースもきめ細かい教育、懇切丁寧な教育が光っている。
 「少人数教育校としてのメリットを生かし、社会に貢献できる生徒を育成したい」と志賀校長の思いは熱い。
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