こちらから紙面PDFをご覧いただけます。



全私学新聞

TOP >> バックナンバー一覧 >> 2002年11月13日号二ュース >> VIEW

記事2002年11月13日 1870号 (7面) 
三重、青森県の私学が振興大会
教育費の公私格差是正へ
経常費助成など決議 三重
特別補助制度の創設を推進 青山
【三重県】

 三重県私学総連合会(梅村光弘会長=松阪大学長)は十月十九日、三重県津市のアスト津で第三十八回三重県私学大会を開催した。
 梅村会長は「私立学校は各校独自の建学の精神にのっとり、人間教育に徹し高い評価を受けているが、保護者の教育費負担の公私間格差は広がり、経済的理由から私学への進学をあきらめ、入学後も学業の継続を断念する状況がある」とした上で、公私間の学納金の格差を早期に解消し、学校選択の自由を確保し、教育の機会均等が実現するように願っていると訴えた。
 これに応えて、北川正恭・三重県知事の祝辞を代読した吉田哲副知事は、同県の総合計画「三重のくにづくり宣言」において「新しい社会をになう人づくり」を重要な政策のひとつと位置づけていると指摘、「私学は建学の精神に基づいた特色ある教育活動を展開し、多くの優秀な人材を社会に送り出している」と私学の教育を高く評価した。その後、中井洽、中川正春の両衆議院議員らが祝辞を述べた。
 大会では「建学の精神に基づく特色ある私学教育の振興」「私立幼稚園、小、中、高等学校の経常費助成」「私立専修学校、各種学校振興のための助成」「私立学校保護者負担経費軽減の推進」「私立学校の施設整備費に対する助成」の五項目を決議した。
 また、吉田副知事から優良教職員知事表彰、梅村会長から永年勤続教職員会長表彰、保護者感謝状贈呈・優良生徒児童表彰などが行われた。


【青森県】

 青森県私立高等学校父母の会連合会は十月十六日、青森県弘前市の東奥義塾高等学校で「創造性豊かな人間教育は私学でこそ 私学教育の充実と父母負担の軽減」を大会スローガンに第十八回青森県私学振興大会(青森県私学協会など四団体が後援)を開催、開会前には弘前学院聖愛高校吹奏楽部による生徒発表も行われた。
 主催者を代表して、倉光重・県私P連会長は同県の、経常費補助の生徒一人当たりの単価は全国レベルでは上位を維持しているとする一方で、「公私間の授業料格差は歴然としているので、格差解消のために頑張る」とあいさつした。
 来賓の祝辞として、木村守男・青森県知事の祝辞を代読した佐藤立治・出納長は、「私学に対する県民の期待は大きく、その重要性にかんがみて私学助成の充実に努めていきたい」と述べた。池田隆・全国私学父母の会長は「二十一世紀を担うかけがえのない人材を育成するためにも、教育費の格差は公費によって是正されるべきだ」と主張した。
 千葉満・青森県私立中学高等学校長協会長は、「生徒一人ひとりのために教職員は頑張ろう」と訴えた。
 大会では「私立高等学校経常費二分の一助成の早期実現を要請する」「校舎等新増改築事業に対する特別助成の早期実現を推進する」「生徒減少期に入った今日、従前以上の公私協調による安定的収容を図り、特別補助制度の創設を推進する」の三項目を決議した。大会終了後、ケトゥトゥ ルンデグ氏が「バリ島の文化・津軽の文化」との演題で記念講演を行った。
記事の著作権はすべて一般社団法人全私学新聞に帰属します。
無断での記事の転載、転用を禁じます。
一般社団法人全私学新聞 〒102-0074 東京都千代田区九段南 2-4-9 第三早川屋ビル4階/TEL 03-3265-7551
Copyright(C) 一般社団法人全私学新聞