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記事2001年9月23日 24号 (9面) 
新校長インタビュー (35) ―― 文華女子中学・高等学校
校長 栗林 健氏
充実感と誇り持てる学校
自己評価と検証徹底


 文華女子中学・高等学校(東京都西東京市)の栗林健校長は「生徒が充実感と誇りを持てる学校を目指す」と抱負を語る。
 「生徒はだれでも自分を高めたいという気持ちを持っています。教師はその気持ちを大事にし、生徒の知的好奇心を引き出し、育てていかなければなりません。これが生徒にとっての充実感です」
 教師に対する注文は厳しい。授業では生徒に学習への動機付けを植え付けさせるための工夫を重視するとともに、教師は指導したプロセスを検証するという、自己評価と検証を徹底していく。
 「生徒は自分が成長しているという実感を持てるようになれば、学校に対して誇りを持てるようになります」
 同校は「質実」「貞純」「勤勉」を建学の精神に掲げ、日常の学習や学校生活のすべてをこの三つの言葉の内容から見つめている。
 「質実」とは「かざりけがなく、なにごとにも真面目にとりくむこと」、「貞純」とは「自分の守備はんいをしっかりと守り、筋をとおすこと」、「勤勉」とは「自分がやらなければならないことは、責任を持ってしっかりとやりとげること」。
 中学三年生と高校三年生は五―七人ずつが、二泊三日、家庭教育寮で体験する学習は、建学の精神が最もよく表われている。この体験学習は女性としての幅広い知識を身に付け、相手を思いやる優しさや自分を見つめる心を養うもので、三十年間にわたって継続されている。
 「生徒はこの体験を通して、母親のありがたさを実感すると思います。家族の一員としての自覚がわいてくるでしょう」
 一貫教育の課程では英語を特に重視する。中学では習熟度別少人数制のクラス編成で授業を行う。実用英語検定は中学三年までに三級以上を目指す。昨年準二級をパスした生徒が二人いる。高校になると、一年生の三分の一が準二級を取得できる力をつけている。高校入学の課程では英語コースと普通コースに分かれる。一貫・普通コースとも二年から文系と理系に分かれ、それぞれの進路の実現を図る。
 英語教育、国際教育の一環として、中学三年には希望者を対象にイギリスのケンブリッジでイギリス研修。また、高校二年ではオーストラリアのシドニーでホームステイを行う。
 「二十一世紀に求められる資質を考えた場合、物の見方、考え方の点で国際感覚を養ってほしいですね」

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