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記事2001年9月13日 23号 (2面) 
児童生徒の不登校など報告
公立に暴力行為急増、中退者も (12年度)
 文部科学省はこのほど平成十二年度における小・中・高校の児童生徒による暴力行為やいじめ、不登校、中途退学の現状(速報)を明らかにした。
 それによると、公立の小・中・高校生による暴力行為(対教師、生徒間、教師・生徒を除く対人、器物損壊)の発生件数は、学校内で三万四千五百九十五件、学校外で五千七百七十九件に上り、暴力行為が校内で発生した学校は六千二百三十一校、学校外で暴力行為を起こした児童生徒が在籍する学校数は三千三百九十六校を数えることが分かった。発生件数は前年度と比べ学校内が一一・四%、学校外が四・六%とそれぞれ増えており、学校現場の混乱は依然深刻な状況だ。
 また十二年度一年間に三十日以上、国公私立の小・中学校を欠席した不登校児童生徒は、前年度に比べて三・一%多い、十三万四千二百八十二人(小学生二万六千三百七十二人、中学生十万七千九百十人)を数え、これらは小学生の〇・四%、中学生の二・六%だった。
 このうち私立小学校の不登校児は全国で六十八人、私立中学校の不登校児は千六百五十七人だった。
 さらに高校の中途退学者が、出生率低下による生徒減少期にもかかわらず、前年度に比べ二・四%増加しており、中退者数は公私立高校全体で十万九千百四十六人、中退率(在籍者に占める中退者の比率)も前年度から〇・一ポイント上昇し二・六%となった。約十一万人の高校中退者のうち私立高校生は三万五千八百九十三人で中退者数全体の約三二・九%。私立高校生の中途退学の理由は、「学校生活・学業不適応」が全体の三六・二%で最も多く、次いで「進路変更」が三二・四%、「問題行動」が七・三%、「経済的理由」が五・七%、「学業不振」が五・六%といった状況。
 一方、公立小・中・高校及び特殊教育諸学校での「いじめ」の発生件数は、三万九百十八件。平成七年度をピークに減少を続けているものの、なお小学校では一四・八%の学校で、中学校では四四・一%の学校で、高校では二七・八%の学校で、特殊教育諸学校では六・一%の学校でいじめの発生が確認された。

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