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記事2001年9月13日 23号 (2面) 
学校の安全管理点検項目改定
児童殺傷事件踏まえ教育長知事部局に通知(文部科学省)
教職員の具体的な役割分担
危機管理マニュアル作成など追加
 文部科学省は昨年一月通知の「幼児児童生徒の安全確保及び学校の安全管理についての点検項目例」をこのほど改訂し、八月三十一日付で各都道府県の教育委員会教育長や知事部局等の私学主管部課長らに通知した。 
 今回の改訂は先の大阪教育大学教育学部附属池田小学校での児童殺傷事件や教育委員会等の意見を踏まえたもので、校内体制の整備や来訪者の確認方法、授業中、昼休み等における安全確保体制、不審者の立ち入りなど緊急時の体制、学校施設面における安全確保策などについて具体的点検項目を増やしたのが特徴だ。点検項目は学校において取り組むべき事項、教育委員会等において取り組むべき事項、家庭や地域社会の協力を得て取り組むべき事項からなっている。
 このうち校内体制の整備に関しては、新たに「教職員の具体的な役割分担等を定めた危機管理マニュアルの作成」を加え、また来訪者の確認方法では「登下校時以外の校門の閉鎖など入り口を管理可能なものに限定」との項目を新設、合わせてこれまでの「外部からの人の出入りの確認」を、「来訪者の名札等の着用、来訪者への声かけ等による身元の確認など、外部からの人の出入りの確認」というように、より具体的な確認方法を挙げている。
 このほか、これまでの点検項目では記載のなかった「授業中、昼休みや休憩時間等における校内巡回等の実施」「教職員に応急手当等、教員の対応体制(役割分担)の整備」「教職員による安全確保の訓練、幼児児童生徒の避難訓練の実施」「必要に応じ、教員室等をアプローチ部分や屋内運動場を監視でき、緊急時に即応できる位置に配置」「必要に応じた通報装置等の整備」「死角の原因となる木立等の障害物の有無、自転車置き場等、駐車場や隣接建物からの侵入の可能性について確認を行っている」「教室等の避難経路を複数確保するとともに、避難を考慮した施錠システム(内部からのみ開錠可能等)としている」などの項目を新設している。

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