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記事2001年8月13日 21号 (2面) 
急速に広がる高校と大学連携
国公私立高の教育改革で報告 文部科学省
一年で4倍近い伸び
出前授業、公開講座活用、インターンシップも
 文部科学省はこのほど高校教育改革の推進状況をまとめた報告書を公表した。
 この報告書は、国公私立高校における特色ある学科の設置や高校と大学の接続の改善、各教育委員会の教育改革に関する取り組みなどについてここ数年の状況を中心にまとめたもの。報告書によると、高校と大学との連携が急速に進んでおり、大学教員による高校での学校紹介や講義等(高校で単位認定しているものを除く)を実施している高校は平成十二年度現在、国公私立高校を合わせて四十五都道府県八市の九百七十七校に上り、一年前の三十五都道府県四市二百五十四校と比べると四倍近い伸びとなっている。中には三重県や石川県の高校のように通年で授業を行っている例(公立)も見られる。
 また物理学会東北支部と協力して県内の公立高校の希望に添って出前授業を行っている例もあった。
 このうち私立高校に関しては三十八都道府県二百七十三校(十二年度)で実施されており、おおむね同じ学園内での併設校間の連携が多い。
 また大学の科目等履修生、聴講生、公開講座などの制度を活用して連携を図っている高校(高校で単位認定しているものを除く)は十一年度の十五校から十二年度には六十八校へと拡大している。特に公立は三校から四十三校に増加するなど、増加ぶりが顕著。
 このほか生徒の高校外における学修の単位認定のうち「ボランティア活動等」に関しては、平成十二年度現在、国公私立高校合わせて二十八都道府県八十六校(十一年度は十八都道府県五十七校)で実施されていた。このうち私立高校は九都府県十四校とまだ低調だ。私立高校の大半は老人介護、福祉といった活動だが、工業高校生による車椅子のメンテナンスといった取り組みも見られた。
 このほか公立高校でインターンシップに取り組む高校が急増しており、十二年度に実施した高校の学科数は、前年度の千百八十九学科(全体の二二・七%)から千六百八十五学科(三一・九%)に広がっている。とりわけ職業学科や総合学科での実施率は高く、いずれも六〇%を超えている。
 私立短大生たちのスポーツ・イベント、「第三十六回全国私立短期大学体育大会」が七月三十一日から四日間、神戸、西宮、尼崎の三市内の体育館などを会場に開かれた。日本私立短期大学協会(川並弘昭会長=聖徳大学短期大学部理事長・学長)の主催で、兵庫県私立短期大学連合会が主管。全国百三十八短大から約四千人の短大生が参加。連日、気温三十五度を超える猛暑の中、熱戦を展開した。


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