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記事2001年7月3日 17号 (2面) 
フードスペシャリスト拡充
認定事業など事業計画決める フードスペシャリスト協総会
12月に資格認定試験
広報など積極的な情報発信
 新しい食の専門職、フードスペシャリストを養成している大学・短期大学で組織する「日本フードスペシャリスト協会」(田村真八郎会長=元農林水産省食品総合研究所長)は六月十九日、東京・芝の東京グランドホテルで第三回総会を開き、平成十三年度事業計画を決めた。フードスペシャリスト資格のより一層の充実を図るため、認定事業のほか、広報活動にも力を入れる。今年で二回目となる研修会の開催も決定した。

 現在、同協会の会員校は大学二十校、短期大学百校の合わせて百二十校。引き続きフードスペシャリスト養成課程の認定を行うとともに、第三回資格認定試験を実施する。今年は十二月十六日に実施することが決定。合格者には資格認定証を交付する。
 広報活動に関しては、フードスペシャリスト資格の認知度アップを図るため、パンフレットを約四万部発行するほか、食品業界誌などにPR広告を掲載するなど、幅広く展開。今年四月末にはホームページも完成させ、積極的な情報発信に努めている。
 調査研究活動は(1)養成課程のカリキュラム・教科内容に関する研究(2)認定試験の問題作成および出題内容に関する研究(3)平成十二年度資格取得者の就職状況に関する調査研究(4)食に関する資料の収集の四本柱で活動を展開していく。
 第二回フードスペシャリスト養成課程研修会は八月二十三、二十四の両日、茨城県つくば市の独立行政法人食品総合研究所で開くことが決まった。フードスペシャリストの活躍の場が流通や外食産業など消費者に近い業種であり、食品の品質の鑑別・検査に関する知識と技術が求められることを踏まえ「食品の官能評価・鑑別」がテーマとなる。
 総会では任期満了に伴う役員改選も行われ、田村会長、林淳三副会長(彰栄学園理事長・学園長)以下、監事一人を除く現役員を再任。新たに監事として、青木英夫・元戸板学園理事長が就任した。
 また、林副会長から、フードスペシャリストの上位資格として、四年制大学の養成課程であればあと二十単位を積み上げてさらに専門性を深めた「アドバンスド・フードスペシャリスト」資格を設けてはどうかという提案が行われた。これに対して現在、養成課程で指導に当たっている教員らからは、まだ資格取得が就職に必ずしも直結しておらず、また、この資格が業界に十分認知されているとは言い難いなどと、上位資格の新設に時期尚早を唱える声が相次ぎ、慎重に対応していくこととなった。協会の法人化についても政府の特殊法人見直しの動きがあるため、ここ一、二年の様子を見て検討していくこととなった。



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