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記事2001年6月13日 15号 (5面) 
日経STOCKリーグ 参加チームを募集
経済学習等で効果
昨年は京北商業高が最優秀
 バーチャル資金を使い株式投資をシミュレーション学習し、その成果を競い合う「日経STOCKリーグ」が教育現場で人気を集めている。当初は株式や経済の動向などに全く興味のなかった高校生らが、この体験をきっかけに実際の経済や株価を左右する政治情勢にまで関心を持つようになっているからだ。仮想とはいえ生徒らに株取引をさせるのは何事かとの声もあるが、実態は少し違うようだ。
 このコンテストは、日本経済新聞社が昨年から始めたもので、財団法人日本私学教育研究所などが後援している。学校における経済教育の一環として、インターネットを活用して株式のバーチャル売買を体験(資金百万円)、その後各チームで投資テーマを決定し、ポートフォリオ学習(銘柄選択と分散投資の重要性を理解する、資金五百万円)を行い、レポートを作成・提出する。そのレポートが審査対象となる。
 昨年の第一回には全国の高校、大学から百五十五校、六百二十三チーム、二千六百四人が参加、四カ月間にわたる体験学習やレポート提出等の結果、東京大学や慶應義塾大学の学生らをおさえて京北商業高校(私立)の生徒が最優秀賞を獲得した。同校の中山・渡邉・佐藤チームは鉄道会社を中心にバリアフリー化を推進する企業に投資先を絞り、レポートを作成した。専門的だが、“面白さ”に欠ける大学生のチームに比べて自由な発想で社会に貢献する企業を支援していこうという姿勢や、投資先企業を直接訪ねて取材して情報を集めた積極性等が高く評価された。また大学部門賞を獲得した一橋大学の学生チーム(経済学部)は、明るい老後計画に向け、高齢者の不安を解消して彼らの資産を直接投資に向かわせる(2)投資先企業がシルバー市場のサービスを充実させるを投資戦略にレポートをまとめた。高校部門賞は該当校がなかった。
 このほか株式シミュレーションで最も利益を上げたチームに贈られるパフォーマンス賞には埼玉県立熊谷商業高校、慶應義塾大学が入賞、敢闘賞には城北高校(私立)等が選ばれた。
 二回目となる今年は六月三十日まで参加チームの募集が行われており、主催者側では二千チームの参加を見込んでいる。教材などは無料提供される。今年は昨年の高校生、大学生(含む短大生)に加えて中学生、専門学校・各種学校生も参加可能に。申し込みはネット上でのみ。詳細・受付は、http://manabow.com/

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