文部科学省はこのほど平成十二年度私立高等学校等経常費助成費補助金の配分状況を公表した。（５面に配分額一覧表）それによると同補助金のうち、全体の九割強を占め基幹となる一般補助の配分額は、七百九十二億七千三百十九万円で、前年度に比べて六・四％の伸び。前年度に続き大きな伸び率となった。
　約七百九十三億円に上る国庫補助の対象となった四十七都道府県の私立高校等経常費助成の総額は、六千百四十億六千六百六十一万八千百四十二円で、前年度に比べて〇・三％の増額にとどまり、伸び悩みの状況が続いている。
　各都道府県の補助額とそれに対する国庫補助額を生徒等一人あたりの額でみると、都道府県補助額で最も高かったのは、（１）鳥取県の三十五万八千三百三十円で、以下（２）東京都の三十四万八千四百七十一円（３）新潟県の三十三万三千四百八十七円（４）兵庫県の三十二万五千五百六十九円（５）青森県の三十二万二千八百八十八円などと続いている。
　それに対する国庫補助額は鳥取県が四万五千百五十六円、東京都が四万五千三百七十九円、新潟県が四万五千百七円、兵庫県が四万三千七百六円、青森県が三万九千五百四円。
　また平成十二年度から中等教育学校（前期課程）も補助対象となった。唯一の設置県（平成十二年度現在）である群馬県の補助単価は二十六万五千百三円、国庫補助額は三万三千四百三十八円。中学校に関しては、都道府県補助金の平均額は高校を四万円強下回る二十五万五千百七円、それに対する国庫補助は三万三千九百八十八円。また小学校の都道府県補助金平均額は二十三万四千四百九円で、中学校からさらに約二万円低い水準。
　幼稚園の都道府県補助金平均額は十三万八千七百四十二円で、それに対する国庫補助は一万九千五百六十円。幼稚園に関する都道府県補助額上位五県は、（１）群馬県（十七万九十九円）（２）島根県（十六万六百十一円）（３）青森県（十五万五千四百七十円）（４）京都（十五万四千五百三十六円）（５）石川県（十五万四千三百六円）。
　一方、私立高等学校等経常費助成費補助金の特別補助のうち平成十二年度の過疎高校特別経費については、前年度に比べて二百六十八万五千円増の二億七千五百九十七万五千円となった。国庫補助の基になった都道府県補助金は八億二千七百九十六万七百三十円（約一％増）だった。
　過疎地域に関しては秋田県（大曲仙北）が新たに加わるなど四県で過疎地域に変更があった。