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記事2001年4月3日 9号 (7面) 
インターネットで広がる可能性テーマに
全国高校国際理解ネットワーク
全国大会で新しい模索
 第五回全国高等学校国際理解ネットワーク全国大会(主催・全国高等学校国際理解ネットワーク事務局)が先ごろ、東京・清澄の中村中学高校(小林和夫校長)で開催された。
 この全国大会は急速な情報化の進展が国際理解教育にどのような影響を及ぼすか、国際理解教育の新しい展開を模索することを目的に開催されたもので、テーマは「交流から協働へインターネットで広がる可能性」。
 当日は講演、実践報告、および三つの分科会が行われ、最後の全体会ではそれぞれの分科会での報告などが行われた。
 講演では「情報化社会に求められる国際的資質育成と実践」と題して、金子洋子・グローバルコモンズ副社長、田邊則彦・慶應義塾湘南藤沢中等部高等教諭、藤田真理子・同教諭がそれぞれ、インターネットの活用を通して国際理解教育への可能性について提言した。
 三つの分科会のテーマは、「教際化によるホームステイサバイバルのための総合的な学習の実践例」(第一)、「e―mailによる海外姉妹校交流を実践して」(第二)、「国際高校における情報教育の現状と今後の課題」(第三)。
 このうち、第一分科会は桜丘女子中学高校(東京都北区)の、オーストラリアでの三泊四日のホームステイをスムーズに行うための事前・事後学習(二年生)の実践例の発表だった。
 内容はオーストラリアについての調べ学習と日本文化への理解・関心を深めることの二本の課題を中心に、日本文化への理解・関心を深めるために日本語と英語によるバイリンガルで俳句を作ったり、現地で日本の家庭料理を一緒に作ったり、歌舞伎鑑賞教室を開いたりした報告だった。
 同校では教科の枠を超えた横断的・総合的な教育「教際教育」を展開しているが、「IT(情報技術)革命を何とか教育に活用したいという夢」(乙川博士校長)の実現に意欲的だ。

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