三月二十四日、中国、四国地方を中心に最大震度六弱の大きな揺れをもたらした「芸予地震」の私学関係被害状況が、三月二十八日現在で全私学新聞の調査から明らかになった。

　本紙が三月二十七・二十八の両日、震度四以上を記録した鳥取、島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、高知、大分の十県の私学主管課に被害状況を確認したところ次のような状況が明らかになった。
　▽鳥取県＝大きな被害はほぼない模様。
　▽島根県＝今のところ地震による被害はない。
　▽岡山県＝二十六日に各学校に確認したが、一校裏山が一・五メートル崩れた程度で特に地震による被害はない。
　▽広島県＝（人的被害）清水ヶ丘高校（呉市）バレー部生徒九人が、体育館内壁崩落により負傷。うち一人は入院・重症、一人は入院（軽傷）・二十六日に退院、残る七人は病院で診療後帰宅（軽傷）、（物的被害）被害を受けた学校は幼稚園四十四園、小学校ゼロ、中学校（高校との区分が不明、一部高校に含む）、高校二十五校、専修学校・各種学校三十二校の合わせて百一校。被害状況はガラス破損、瓦落下、壁面亀裂・剥離、園庭ひび割れ、塀倒壊、プールひび割れ、渡り廊下崩落、給水タンク漏水、実習装置・器具損壊、など。
　▽山口県＝高校六校、幼稚園九校、専修学校四校、各種学校三校で被害。被害状況は校舎のひび割れ、園庭の亀裂、ガラス破損、水道管破損による漏電など。
　▽徳島県＝被害なし。
　▽香川県＝私立高校二校で被害（屋上の貯水タンクの配管損傷、直ちに修理完了、もう一校は窓ガラス破損）あり。人的被害はなし。中学校は人的・物的とも被害なし。幼稚園は一園で被害（遊戯室の壁にひび割れ、来年度に補修の予定）人的被害はなし。専修学校・各種学校は被害なし。
　▽愛媛県＝高校九校、中学二校、幼稚園三十七園に被害。大きな被害はないようだが詳細はまだ不明。
　▽高知県＝高校一校のガラスにひび、専修学校一校の壁にひび程度でそれほど大きな被害はない模様。
　▽大分県＝被害特になし。