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記事2001年4月13日 10号 (7面) 
新校長インタビュー (23) ―― 武蔵工業大学付属中学高等学校
校長 門  道之氏
豊かな知性、人格を
中高一貫教育で個性伸ばす


 「最近、文系の大学を目指す生徒や、医学・薬学系への進学希望者も多くなりました。また武蔵工業大学へ進学する生徒は約百人いますが、あとの七割は他大学受験を希望しているので、これまでと違った進学指導をしなければならなくなりました」 こう語るのは、門道之・武蔵工業大学付属中学高等学校長(東京都世田谷区)だ。 同校の、「誠実」「遵法」「自主」「協調」という四つの校訓には、豊かな知性を身につけるとともに人格を磨き、高い次元で社会に貢献できる人間に育ってほしい、との願いが込められている。 同校では改革委員会を設置、中学高校六カ年一貫教育を含め授業、行事、生徒指導などの見直しを検討してきた。 その一つが習熟度に応じた分割授業だ。 数学は中学三年から高校一年(週六時間のうち四時間)まで一クラスを二分割し、英語も中学三年から高校一年(平成庶O年度からは二年まで)まで、文法の時間をクラス分けしている。 また高校になると文系、理系の二コースに分かれるが、三年ではさらに分かれ、このうち理系II(一クラス)、文系コースII(一クラス)は難関大学を目指す生徒を対象にしている。 補習にも力を入れており、希望者も含めて英語、数学の進度が遅れている生徒には強制的に中学一年から高校三年まで毎週一時間、補習を課している。 これらのきめ細かい対応については、門校長は「生徒一人ひとりの迫ヘを助ェ発揮できるような状態をつくるのが目的」と、生徒の学習意欲を高めると同時に、迫ヘを確実に伸ばすために六年間一貫教育を行っている。 「生徒が希望、夢を自分で勝ち取るということを教えること、つまり本当の意味での進路指導をしていかないと、授業は成功しない」と言う。 「教師が生徒を諭す場合でも、説教じみたものになっては絶対に駄目で、生徒が自分は激励されているのだという気持ちを起こさせることが必要です」 進路指導は教師の人間性が問われてくる。 「こうなると、教師はその生徒のことをよく知っていなければなりません。そのためには、その生徒はどのクラブに属し、今までの成績はどうかなど、可狽ネ限り把握していることが必要です。これによって生徒も親近感がわき、素直に聞き入れてくれます」
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