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記事2001年12月23日 33号 (7面) 
学校選択の自由保障
京都と大分で私学の魅力アピール
教育費の公私間格差是正
京都私学振興大会で決議

 京都府私立中学高等学校保護者会連合会(稲田昌広会長)と京都私立中学高校経営推進者協会(小野山利雄会長=共栄学園理事長)は十一月十七日、京都市の京都産業会館で京都私学振興大会を開催した。当日は私学へ子供を通わせている保護者と、教職員ら七百人が集まった。
 主催者保護者を代表して、稲田会長は私学が新しい時代に対応した教育を切り開いてきたとし、「私学は少子化で厳しい環境にあるが、私学教育の良さを発展
させるために、また、子供の学校選択の自由を保障するためにも公私間格差を是正するべきだ。京都市と京都府に期待するところは大である」とあいさつした。
 続いて小野山会長は「(私学は)理想と希望を掲げ、英知を結集し、魅力ある学校づくりに励み、決意を新たにしよう」と呼び掛けた。
 来賓として、荒巻禎一・京都府知事の代理として、山田啓二副知事が出席し、私学が心の教育や人間教育に取り組み、成果を上げてきたことに敬意を示したうえで、「府も私学の意見を十分受け入れ、私学教育の振興を重要な施策として位置付けている」と、知事の祝辞を代読した。
 また、坪内正一・京都府議会議長、清水鴻一郎・京都府私立学校教育振興議員連盟会長があいさつをした。
 大会では(1)私学に対する国庫補助制度を堅持するとともに、京都府の私立中学高校経常費補助金の大幅増額の要請(2)保護者教育費負担の公私間格差是正の要請(3)保護者の経済的負担軽減のための税制改正の要請の三点を決議した。
 大会は第一部ではノートルダム女学院中学高校コーラス部による合唱、第二部では京都府私立学校教育功労者表彰式が行われ、京都府知事功労者表彰が山崎宏
賢・東山中学高校長に、また京都府知事永年勤続表彰が私学の教員七十一人に贈られた。第二部表彰式では、眞木意令・京都府私立中学高等学校連合会長(=京
都学園中学高校長)は「生徒急減期では私学が強い決意で進まなければならない。私学でしかできない教育をし、国民の期待に応え、総意を結集し難関を乗り越
えよう」と式辞を述べた。


良い教育実現に挑戦 「私学ドリーム2001」開く
大分県私学

 大分県私学協会(津村哲也理事長=大分高等学校理事長)と大分県私立中学高等学校協会(佐藤武朗会長=日田佐藤学園理事長)は十一月六日、大分市の大分県立総合文化センターで「大分県私学ドリーム2001」を開催した。
 この大会は私立学校と私立へ子供を通わせている保護者との交流を通して、私立学校の魅力をアピールするもので、当日は、主催者団体のあいさつのあと、記念講演と、私立高校生徒の演奏や演技などが披露された。
 佐藤会長は「教育は私学からとの理念の下、県民のご厚情に浴しながら、社会の大きな変革に対応して、教育を未来への先行投資と位置付け、二十一世紀を担うたくましい人材の育成に励んでいく」と開会の言葉を述べた。
 続いて、主催者を代表して津村理事長は「私たちは、常に県民と時代が求める教育のあり方を模索し、よりよい高校教育を実現するため、各校とも果敢な挑戦
を続け、今では胸を張って自らをアピールできる高校へと成長してきた。これからも私学関係者一致協力して努力していく覚悟だ」とあいさつをした。
 記念講演では、作家の灰谷健次郎氏が「子どもの優しさ、自然の優しさ」と題して講演した。灰谷氏は昭和五十五年から淡路島で自給自足の生活を行い、平成
三年には沖縄の渡嘉敷島へ移住、生きることの意味を問い続けてきた。厳しさに裏づけられた優しさを追求した文学作品が多いという。
 なお、大会に先立って私立高校生による演奏、演技は次の通り。
 大正琴アンサンブル(楊志館)、三味線演奏(藤蔭)、リズムなぎなたと演技(福徳学院)、ピアノ演奏(大分)、独唱(大分)。また高文連中央弁論大会で入賞した三人は、前村千絵さん(大分)、宮本真徳君(明豊)、梶原瞳さん(藤蔭)。
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