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記事2001年11月3日 号 (7面) 
新校長インタビュー (38) ―― 文京女子大学高等学校
校長 野口 由雄氏
明るさ、元気、思いやり大切に
ボランティア精神は財産


 文京女子大学高等学校(東京都文京区)の野口由雄校長は「本校の七十七年の歴史の中で大切にしてきたことは継承し、その中ではぐくまれてきた生徒の雰囲気、明るさ、元気、思いやりを大事にしていきたい」と語る。
 九月十五、十六の両日、行われた学園祭には中学一年から高校三年まで三百人を超える生徒たちが、ボランティアとして汗を流した。
 校訓「誠実・勤勉・仁愛」の精神は生徒たちの間に確実に浸透しており、このボランティア精神は、同校の「財産となっている」(野口校長)。
 生徒会を中心に実施されているクリーン・キャンペーンでは、JR巣鴨駅を水曜日の始業前に掃除をしている。バリアフリー同好会での福祉施設訪問や、土曜講座でのボランティア活動なども行われている。
 同校では豊かな人間性を育てる課外活動や行事を重視している。それが最も表れているのは、土曜日を“文京の時間”として、土曜講座を実施していることだ。この土曜講座は受講するプログラムを自分で選ぶことができ、興味のある分野の知識を深めたり、資格取得などにも挑戦したりすることに役立っている。この講座の良い点は、講座数がおよそ二百五十あること、講座には高校一年から三年まで混在しており、学年の枠がないことだ。
 「自分の意志で学べば楽しいという“口火”をきっかけに、学習意欲を高揚させている。本校の教師、保護者、併設の文京女子大学、生涯学習センター、および他大学の講師が授業を担当し、生徒たちは熱心に取り組んでいる」
 国際理解教育は力を入れている分野だ。
 英語コースの二年生全員はニュージーランドのダニーデンの姉妹校、オタゴ女子高校で三週間語学研修を受ける。同校とは交換留学制度も行われている。
 また、一貫・進学コース・選抜クラスの二年生を対象に三週間、アメリカ・オレゴン州でホームステイをしながら英会話を勉強する。
 また、平成十一年度から「二学期制」を導入し、授業時間を増やし、進学面で実績を上げつつある。来年度からは教科の特色を生かしながらバランスの良いカリキュラムを組むために、「六十分・四十分授業」を導入する。
 野口校長は三年の英語の授業を受け持っているが、「ほかの教員とのコミュニケーションが取れるようにするためと、生徒に積極的に取り組んでいる姿勢を理解してもらうため」と言う。
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