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記事2001年10月3日 25号 (7面)
東京私学教育研究所(堀一郎所長)はこのほど、東京・市ヶ谷のメヂカルフレンドビルで進路指導研究会「研修会」を開いた。研修会では、「AO入試の現状と対策」のテーマで河合塾の別府正彦・大学情報部長が講演した。 日本におけるAO(アドミッション・オフィス)入試とは学力試験では測りきれない能力や活動、意欲を評価し、多面的に入学者選抜を行おうというもので、アメリカが学力を重視しているのに対して、人物を優先した選抜方法といえる。 AO入試は平成二年度に慶應義塾大学が導入したのを皮切りに、十三年度では百二十四の私立大学が実施している(河合塾調査)。 別府氏はアンケートの実施からAO入試受験者の特徴として、「受験大学への入学希望が特に強かった」(四八・五%)が最も多く、次いで「学力以外で秀でたものがある」(二一・二%)、「学力面で不安があった」(一九・三%)という結果を報告した。高校側はAO入試に対しては、オープンキャンパスや説明会などへの積極的に参加、その大学の研究内容を把握させる指導をしている。また大学の選考方法に対しては、高校側は高校生活を充実させ、総合的な学習との関連を強めるような方法で対応している。別府氏は「今後AO入試は増えていく」と述べ、この入試には「大学でやりたいことが明確な生徒」「一般入試や推薦入試では自分の良さを伝えられない生徒」が適していると分析した。ただ、一般入試への対応が遅れることがないようにと、注意を促した。
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