昭和二十七年に始まった全国私学教育研究集会は、来年の宮崎大会でちょうど五十回目の節目を迎える。
　この研究集会は、全国の私立中学高校の理事長、校長、教員らが一堂に会して講演や事例発表などを通じて現在直面している課題などを交換、明日の私学教育を研究協議する大会で、毎年、各地区持ち回りで開催している。来年の宮崎大会は、平成十四年十一月六日から八日までの三日間、宮崎市内の会場を主会場に開催される。研究目標は「感性豊かな人間を育てる私学教育」で、八部会が開かれ、全国から八百人の教員らが参加する予定。
　大会を主催するのは財団法人私学研修福祉会で、九州地区私立中学高等学校協議会、宮崎県私立中学高等学校協会が企画・実施を担当、宮崎県、宮崎市、日本私立中学高等学校連合会が後援、財団法人日本私学教育研究所が協力する。三日間の日程は、初日午後から全体集会、二日目終日と三日目午前中が部会での研究協議となる予定。全体集会での記念講演の講師や全体集会の会場等は未定。
　八つ設けられる部会とその研究目標は、（１）学校経営部会「新時代の視点からみた私学経営」（２）教育課程部会「私学の独自性を発揮する教育課程の実践」（３）生徒指導部会「心豊かな人間を育む生徒指導」（４）情報教育部会「ＩＴと情報教育への実践活用」（５）福祉教育部会「人間らしい生き方を探る福祉教育」（６）総合学習部会「私学の独自性を生かす総合学習」（７）国際理解教育部会「二十一世紀の活躍できる国際人を育てる教育」（８）地域社会との連携部会「地域に開かれた私学教育」。
　来年は中学校の新学習指導要領が本格実施となるほか、高校の新学習指導要領もまもなく実施（平成十五年度から学年進行で実施）となり、新要領に連動した実践なども数多く報告される見通し。
　なお部会での研究協議は視聴覚機器を活用し、映像効果にも配慮した構成となる予定。