平成十四年度予算概算要求のうち、「構造改革特別要求分」の内閣査定が九月末に行われ、最終的に私立大学等経常費補助金と私立高等学校等経常費助成費補助金の予算要求額が、それぞれ三千二百二十億五千万円（前年度予算比二・五％増）、一千億五千万円（同八・五％増）に決まった。
　このうち私立大学等経常費補助金の要求額の内訳は、内閣査定の対象となった新規事業の「私立大学教育研究高度化推進特別補助」が三百九十三億円、従来からの「一般補助」が二千二百二十五億四千九百万円、「特別補助」が六百二億百万円。
　このうち私立大学教育研究高度化推進特別補助は、（１）大学院高度化推進特別経費（二百十億三千六百万円）（２）学術研究推進特別経費（百四億二千三百万円）（３）大学教育高度化推進特別経費（七十八億四千百万円）からなっており、（１）は優れた教育研究を実践する卓越した大学院への支援（２）は先端的・先導的学術研究の推進（３）は学部における教育の質の向上や教育システムの改善を進めるもの。
　このほか私立大学等研究設備整備費補助の中の「私立大学教育研究高度化推進特別設備」補助が、最終的に四億六千万円の要求額となった。内訳は、（１）産学連携研究高度化推進特別設備が二億一千万円（２）サイバー・キャンパス整備設備が二億五千万円。
　一方、私立高等学校等経常費助成費補助金に関しては、一般補助の中で構造改革特別要求分として要求された「私立高等学校等教育活性化特別事業」が内閣査定の結果、百二十億円になったため、これを含めて一般補助は総額で九百十一億五千二百万円となった。なお、特別補助は八十八億九千八百万円。事業の各項目についてはこれまでと同様に、コンピュータ整備及びインターネット接続の推進、ＩＴ教育人材の育成・高度化、少人数教育等きめ細かな学習指導の推進、教員の能力開発及び資質の向上、体験学習の推進などを行う計画。この教育活性化事業では経常費補助のほかに、「私立高等学校等ＩＴ教育設備整備推進事業」（新規事業）として設備購入費補助も要求されていたが、最終的な要求額は九億二千五百万円となった。