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記事2001年10月13日 26号 (1面) 
私大連盟 創立50周年記念式典
私大の意義と役割でシンポジウム
教育立国日本の実現


 日本私立大学連盟(奥島孝康会長=早稲田大学総長)は十月二日、東京・虎ノ門のホテルオークラで「創立五十周年記念式典・シンポジウム・祝賀会」を開催した。同連盟は昭和二十六年七月に発足。現在、百二十一大学が加盟しており、これまでわが国の私立大学の教育研究条件の充実・向上に貢献してきた。高等教育が大きな転換点を迎えようとしている今、同連盟はさらなる発展に向け、新たな第一歩を踏み出した。
 奥島会長は式辞の中で「われわれが日本の教育界に果たしてきた役割は小さくない」とこれまでの歴史を総括。「天然資源の乏しいわが国にとって未来に明かりを灯すには教育立国の実現を目指すほかない。それには私立大学が自ら改革に取り組むことはもちろん、広く多くの方々からの協力が必要だ。日本私立大学連盟の創設宣言にある初心を忘れず、識者の皆さまの教えを乞いつつ、二十一世紀を歩んでいきたい」と、抱負を述べた。来賓として岸田文雄・文部科学副大臣、今井敬・経済団体連合会長、長尾真・国立大学協会長、西原春夫・日本私立大学連盟顧問が出席、それぞれ祝辞を述べた。この中で岸田文部科学副大臣は「加盟大学それぞれが輝かしい歴史と伝統を背景に、私立大学としての建学の精神に基づいた特色ある教育研究をさらに推進することにより、わが国の高等教育の水準の向上と科学技術・学術の発展に貢献を」と期待を述べた。
 また、西原顧問は同連盟には三つの使命が課せられているとし、(1)戦後第二期における大学とはいかにあるべきかを模索する(2)国公立大学との競争と共存の道筋を明らかにする(3)私学関係の特殊法人がやらなければならない業務を国のために明らかにすることを挙げた。
最後に、長田豊臣常務理事(立命館大学総長)が「創立五十周年を機に、地球と人類の未来に明るい希望をもたらす社会貢献に積極的に取り組み、全力を挙げて、いま社会が大学に期待する社会的責任をまっとうすべく、ここに新たな第一歩を踏み出す」との宣言を読み上げ、式典は幕を閉じた。
 式典に先立つシンポジウムは「私立大学の意義と役割」をテーマに開かれ、奥島会長、安西祐一郎・慶應義塾塾長、鈴木敏文・イトーヨーカ堂社長の三氏が話し合った。



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