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記事2022年9月23日 2590号 (6面)
樟蔭学園の取り組み
共創チャレンジに取り組む人たちの情報発信
学生が中高生とSDGs・万博をつなぐ

 樟蔭学園(大阪府東大阪市)では、SDGsに関する取り組みを進め、SDGsに興味を持つ生徒や学生が増える中、大阪樟蔭女子大学(同)の学生が中高生とSDGs、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)をつなぐために立ち上げた「SDGirls」が「中高生につなぐ!大阪樟蔭女子大学生のSDGs×万博応援プロジェクト」を推進している。


  同プロジェクトは大阪・関西万博の「TEAMEXPO 2025」共創チャレンジに取り組む人たちに焦点を当て、インターネットラジオとオンラインイベントで情報発信していくもの。SDGsや万博の情報を中高生に分かりやすく伝え、社会性を高める教育を実現し、イベントに参加した中高生もSDGsを広げていくことを目指している。同プロジェクトは万博の共創チャレンジに採択されている。


 最初のオンラインイベント「万博応援隊!SDGirls〜万博の人に万博のこと聞いてみた〜」は3月28日、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会広報戦略局の平野いずみ氏を招いて実施された。同学園の中高生と大学生が連携して平野氏に投げ掛けた「万博とは何か」「万博を行う上で大切なことは何か」など、合計20個の素朴な疑問への回答から、万博に関する知識を深めた。


 6月18日には、ゆめ伴(とも)プロジェクトin門真実行委員会のメンバーをゲストに迎え「万博応援隊!SDGirls〜羽ばたけ!みんなの夢、折り鶴と伴に!〜」を開催した。


 ゆめ伴プロジェクトは、いのち輝く未来社会を目指した「100万羽の折り鶴プロジェクト」に取り組んでいる。これは認知症になっても輝ける日本社会の実現に向け、全国の認知症の人々が大阪・関西万博の担い手として折り鶴を作るというもの。最終的に万博会場内で100万羽の折り鶴を未来への羽ばたきを表現したアート作品として展示することを目標としている。


 イベントには、樟蔭高校と門真なみはや高校の生徒が参加。SDGirlsの司会の下、クイズ形式による分かりやすい解説で同プロジェクトへの理解を深めた。デイサービスとの中継による利用者とのトークセッションなども行った。


 また、学内に折り鶴BOXを設置して学生・生徒から折り鶴を募集した結果、同大学・高校、門真なみはや高校から約1500羽の折り鶴が集まり、同プロジェクトのメンバーに届けた。


 8月10日に地方独立行政法人天王寺動物園のスタッフと共に実施した「万博応援隊!SDGirls〜みんなで知ろうよ動物福祉〜」では、樟蔭中学・高校、大阪府立農芸高等学校の総勢21人が動物福祉の取り組みについて、実際の体験などを通じて学んだ。


  同動物園では、大阪・関西万博に向けて、あらゆる人が、あらゆる動物を思いやる社会の醸成を目指す「動物もひとも、みんながいきいきプロジェクト」、動物のふんを堆肥に変えて大阪市内の緑化普及事業などへ配る「ZOOでつながるプロジェクト〜うんちで緑を増やそう〜」に取り組んでいる。


 同学園では、同動物園の動物のふんでできた堆肥を活用し、学園内の緑化を目指す。さらに、SDGirlsは折り鶴回収BOXを同動物園内に設置して、ゆめ伴プロジェクトの折り鶴制作への協力を来場者に呼び掛けた。イベントに参加した中高生にも折り鶴を制作してもらい、活動の輪を広げている。


 SDGirlsは今後も万博共創チャレンジ同士をつなぐ懸け橋として取り組みを進めていくとしている。


学校内に設置した折り鶴BOX


実際の体験から動物福祉を学んだ

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