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記事2022年12月3日 2597号 (6面)
大東文化大学の取り組み
SDGs推進の取り組みに本格的に着手
高大接続・官学連携でフードドライブ実施

 大東文化大学(東京都板橋区)は10月26、27日、板橋キャンパスと附設の第一高等学校で「学内フードドライブ」を実施した。フードドライブとは、食品ロス削減を目的に、家庭で余っている食品や飲料を持ち寄り、福祉施設等に寄付する取り組みで、カップ麺や缶詰等の保存できるものが対象となる。当日は96人の学生、生徒、教職員がたくさんの食品や飲料を提供した。


 同大学では2022年度からSDGs推進の取り組みに本格的に着手しており、今年5月には学内への啓発活動の実施体制を構築し、学長室の下に「学内SDGs啓発部会」を組織した。同部会は学生、生徒による啓発ポスター作製、教員によるSDGs関連の取り組みの可視化等に取り組んでいる。


 今回実施した活動は同部会による取り組みの一環として学内関係者を対象に行われた。実施に当たっては構内へのポスター掲示や、学生、生徒、教職員への学内ポータル等による告知で事前周知を図った。また、同活動の運営への協力を希望する学生を募った結果、5人が設営や受け付け、食品の仕分け、リスト作成等を手伝うこととなった。


 当日、学生、生徒、教職員96人が提供した食品や飲料は個数502点、総重量119・7キロで、段ボール箱13個分となった。受け付けを担当したメンバーは「大東×Sustainable」と記されたオリジナルTシャツを着用し、次々に訪れる提供者に対応した。Tシャツの文字は同高校2年生で書道部に所属し、第38回高円宮杯日本武道館書写書道大展覧会文部科学大臣賞を受賞した山下賢一さんが揮毫(きごう)した。


 集まった食品や飲料は板橋区役所に運ばれ、同区を通じて「フードバンクいたばし」に届けられた。


 食料品を提供した学生や生徒からは「掲示を見て興味を持った。社会貢献になればうれしい」(同大学現代経済学科4年・三澤輝之さん)、「総合的な探求の時間でフードドライブのことを学習したので、この機会に参加した」(同高校3年・小宮周太さん)といった感想が寄せられた。


 板橋区資源環境部資源循環推進課の武藤菜月氏は「学生や生徒には貴重な経験になったと思う。これを機にSDGsを意識して未来につなげてほしい。今後も実施していただけたら、ありがたい」とコメントしている。


 今回の企画を統括した同大学総合企画室総合企画課の林隆三課長は「手探りで実施したが、多くの人に協力いただき、感謝している。SDGs推進だけでなく、高大接続、官学連携にもつながったことは意義がある。今後、頻度や対象者の拡大も視野に入れ、持続させていきたい」と述べた。


【大学受け付け】多くの食料品が届けられた


【高校受け付け】高校生も積極的に参加


オリジナルTシャツ


提供された食料品

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